.第6話

カンカン照りの真昼間

締め切ったカーテンから漏れてる日差し

気怠い空気と独特の匂い



「あついね」


「そうね」


「えっちしよ」


脈絡のない会話

いつもの私たち



暑いのに冷房わざわざ消して汗だくで。

汗と涙と傷口が開いて流れた血の匂い


ナカに入れられた氷がつめたくてひんやりしてた



事後につけた冷房の風が冷たくてちょっと寒くて

くしゃみをする私に

「シャワー浴びておいで」って頭を撫でてくる君


一緒に来てくれないのがいつもちょっとだけ寂しかった


戻った部屋が煙たいといつもの日常に帰ってくる


眠たくてうとうとして

人肌に触れていたくて擦り寄ると

きもちかった?って優しく布団掛けてくれる







優しくて、あったかいこの時間



こんなに近くにいたのに









私たち、恋人ではなかったの。

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むかしのはなし @R_Red_Sky

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