第10話 未来のタネ

ちょっと少し前に戻るけど。


私立六園院高校の子たちが来たわけ。


何しに来たかって言われると、まぁ性能向上のパーツを探しに来たっていうのとまた別の。

うーん、どこで知ったのか。TKBの話を出されたから正直困っちゃったよね。

まさかねぇ。


まだ早いんだ。


早い早い。


そこにたどり着くには早いんだな、これが。


もっともっと速く打てるようにならなきゃね。


薬師丸くん。この子はとても賢いと思うし、とても才能溢れてると思う。話には聞いてたけど、【TKB REVOLVER】本当に持ってたとはね。さすがの薬師丸本家だわ。この夏の競技大会にもでるって言ってたし期待大。


尾白くんだっけな。こんな感じの子、昔他のファクトリーいたわ〜って感じよね。彼は彼で何か知ってるみたいだけどバカで良かったわ。悪用しそうにないもの。


そして。


メザス。

元気に育ってて安心した。本当に。THE ENDもちゃーんと持ってきた。よしよし。でもこの前の様子だとやっぱり色々忘れちゃってみたいね。


空くん。

君の熱い気持ちはとっても素晴らしい。気持ちいいなぁ。その熱い気持ちでメザスを叩き起こして欲しい。君をキーボード競技者として育ててあげようと思う!

そして君にピッタリなTKB、もう用意してあるよ!


ミエちゃん。

ここに居合わせたのは偶然であって偶然ではない気もするよね。可愛いしなぁ。真面目そうで。うん。…クロエも大っきくなってたらこんくらいの可愛さだったかもなぁ。なんて。


キーボードに興味を持って、さらにTKBに引き寄せられるなんて普通じゃないんだよね。これは一種の運命なんだ。連鎖。そう連鎖連鎖。


薬師丸くんだって、昨晩の「リンクアラート」でザワついてここに来たんだと思うし。


全てが繋がっているんだよね。


君達が次の世代を担っていかなきゃならない。

だから私は君達をこっそり鍛える事に決めました。

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