第二章 7

7

「これをみんなに伝えよう……」

 そうと決まればまずはここからの脱出だ。

 この部屋には窓がない。

 どうすれば……?

 その答えもやはり、日記に書かれていた。


 さて、これを見つけた場所はおそらく、私の書斎だろう。

 もし、外に住人がいて出られない場合のために、ここに脱出方法を書いておく。

 一番大きい本棚を横にずらすと、もといた部屋に戻れるだろう。

 ただ、残念ながら、外には繋げられなかった。

 時空が歪んでいたからだ。すまない。

 それでは、健闘を祈る。


 俺は日記に書かれているとおりに本棚を横にスライドさせた。

 そこからは、人一人がギリギリ通れる穴が出てきた。

 これで戻れる……。

 俺が穴に入った瞬間、扉が破られた。


 部屋に戻ると、3人とももう起きていた。

「エドワード〜どこ行ってたの〜……?心配したんだから〜」

「ごめんごめん。でも、ここから出られる可能性が出てきたぞ」

「「「え!?」」」

 俺が懐から日記帳を出そうとした瞬間、ロイスが部屋に入ってきた。

「もう、エドワード様、勝手に部屋に入られては困ります。それより、皆様、今日は宴をしましょう」

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