物語の世界を間近で味わえる素晴らしい作品でした。【吸い込まれた】この一言に尽きます。作中で流れている空気すら画面を通じて漂ってくるような……描写力と物語の構成力に脱帽です!さくっとした短さの中に、これだけ余韻を残せるのは凄い!素敵な作品をありがとうございました。おすすめの作品です!
無駄に長ったらしく面倒で、睡魔にすら襲われる。式にはそういったものも多くある中、物語で行われている式では誰しもが同様の反応をしていました。ただ一人、主人公――春奈さんを除いて。なぜ、彼女だけが。……どうか、皆さんのその目でお確かめください。それと差し出がましいことですが……この作品を読み終えた方に、お願いがございます。どうか少しだけ……五分だけ、お時間を頂けないでしょうか。あなたにとっての、『春奈さん』のために。その人が『最高な五分』と感じてくれるように。
「最後の五分」をテーマにした作品は切羽詰まった雰囲気のものが多い。だから、本作を読んだときはいまいち緊張感に欠けるな、と思ったら。まさかこれも仕込まれていただなんて。短編のレビューはネタバレしやすいので、これ以上は書けませんが、作品の雰囲気がとても好きでした。ぜひ読んでみて下さい。