ツバメと空巣

かずのここ ののの

ツバメの旅立ち

仕事が終わってから私は大急ぎで帰り支度を始めた。書類がぐちゃぐちゃになるのも構わず全部鞄に突っ込んでから忘れ物がないか確認してから、次に世話しなく着替えを始める。これが一番時間がかかってしまう。ノロノロと不器用でおほつかない自分の手を呪ったが焦燥感に駆られていた私はもう面倒になったので、黒の翼のジャケットを上から羽織っただけのそのままの格好で大慌てで廊下に出た。


 廊下にはもうすでに彼女が立っていた。 彼女は白のシャツの上から綺麗に整えた藍黒色の翼のカーディガンを優雅に着こなし、ボトムは黒のフレアスカートと赤のワンポイントのアクセサリーを身につけスラッと立つ姿は楚楚とした

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