第48話 探索者協同組合

 トウキョウ国には、探索者協同組合と言う組織が有り、色々お世話になって居る、ネイチャさんとゴードンさん、二人は組合員だそうです。

 二人の勧めで、わしとヒミコも組合員登録する事に成りました。

 年齢制限は10歳だそうですが、正組合員の紹介が有れば8歳から登録可能とか、わしとヒミコが13歳と11歳と聞き、ネイチャさんは驚いて居ました。

 二人はわし達を10歳以下と思って居たのかな?


 組合は、ラノベの冒険者、探索者ギルドの初期的な組織みたいです。

 農協、漁協、日雇い労務者斡旋業、ハロワをごっちゃにした様な、登録すれば、一応トウキョウ国に限りの、身分証明になるタグが支給されます。

 狩猟、採集品の買い取りも、組合で行ってくれるそうです。

 折角組合員登録したのだから、何か依頼を受けてみたら?とゴードンさんが言うので、簡単な依頼を受ける事に成りました。


 ゴードンさんのお勧め初仕事、東海岸での、貝の赤ちゃん蒔きの仕事をやってみます。

 この仕事は国からの依頼だそうで、山の植林等も依頼が有り、稚魚の放流とかと一緒で、貝の漁獲高安定の為だそうです。


 この国は良い!!確りとしたビジョンを持った政策が出来て居る。

 もう少し調査して、ゆくゆくは同盟を結ぶ事にします。



 気になって居る、西の小国の調査に向かいました。

「ヒミコ転移で、西砦跡に跳ぼう!」

「西砦跡ね!」


 西砦からは飛行で小国に向かいます。

 2時間程で、街が見えて来ました。


 物々しい、防壁に囲まれた街です。

「子供が何ようだ!!」

 警備兵に誰何されました。


 ダメもとで、取得したばかりのタグを見せた所。

「トウキョウ国の組合員か!通ってよし!!」

 他国なのに組合員タグ、思いの他有用でした。


 警備兵さんに聞いてみます。

「何時もこんなに厳しい、入国審査してるの?」

「シンラ王国の奴等の防止が目的だよ!!」

「あれ?シンラ王国って滅んだって聞いて無いの?」

「何だと!!坊主詳しく聴かせろ!!!」

「え~とね、険しい山波の向こうから、友好目的でサイレイ王国って国の兵がやって来て、シンラ王国に敵対されて滅ぼしたそうだよ」

「トウキョウ国からの途中、見てきたけど、シンラ王国って何処に有ったのかさえ分からない程、綺麗に消滅してたよ」


「そうか?坊主!情報感謝する!!」

 警備兵は、城を目指し駆けて行きました。

 シンラ王国が特別酷い国だっただけで、この国も良さそうな国です。

 もう一人の警備兵に、肝心な事を聞きます。

「おじさん、この国って何て言うの?」

「サイト王国だよ」

「ありがとう!!」

 門を潜ると、白を基調にした、明るい街並みが見えました。


 住民が自主的に、美観に気をつけて居るようで、住民の表情も明るく、良い国のようです。

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