第41話 ダルフを救え

「私は村長のミズモと申します、良くお出で下さいました、カムイの皆様!!先程は、アズモの命をお救い下さり、有り難う御座いました」


 ダルフは森の中で静に暮らし、争いとは無縁の種族だそうです。

「ダルフ?ダークエルフじゃ無いのか?」

「戦闘的なダークエルフとは、全くの別種族で御座います」

「其より、カムイの皆様ギリギリのこの時期のご来訪、伝説は正しかった!!!本当に感謝いたします!!」


 村長との会話は、微妙に成り立って居ないような。

「村長、わし達と認識がずれて居る様に感じる!わし達にやって貰いたい事があるのか?」

「はい?カムイの皆様はダルフ、我々を救いに来て下さったのでは無いのですか?」

「まず、わし達を何故カムイと呼ぶ?わしの認識では、アイヌ語で神だが」

「アイヌ語は知りませんが、ダルフの伝説で、危機を救って下さる為、飛来して来る神がカムイ様です、容姿も伝説通りです、白く輝くダルフの女神」

「白いダルフ?セイラさんはエルフ族、わし等は神では無いが、お前達の危機とやらを取り除く能力はある、詳しく説明せよ!!」


 やっと話が噛み合って来ました。

 ミズモ村長の話では、樹海を出た所に人間の砦があり、度々砦を襲撃するダークエルフのとばっちりで、ダルフの村が襲われ、捕らえられて奴隷にされて居るそうです。

 2~3人で隠れ住むダルフは居るそうですが、集落はここ以外全滅で虐殺され、奴隷として連れ拐われたと言う事です。


 この村も、2日後討伐隊が襲って来ると、動きを偵察していた仲間の報告があったそうです。

(成る程、ギリギリのタイミングだった)


 ダークエルフなる種族を調査する為、ヒミコと飛び立ちます。


「じいちゃん、後少しでオーキョウ神様の希望、大陸制覇出来るね!!」

「大陸の半分、この混沌とした所、制覇するの簡単には行きそうに無いよ」

「この前オーキョウ神様が、二人にお祝いって転移出来る様にしてくれたでしょ?」

「あぁ、転移ね」

「これを上手に使えば、結構簡単に天下統一出来るよ!!!」

「·····簡単とは思えないけど·····」

「じいちゃん、強力な応援を、転移で簡単に連れて来れるのよ!!!」

「あぁ!!そう言う使い方が出来るのか!!」



 ヒミコが凄いヒントをくれました。

 何か凄く気が楽になって、全て簡単に行くような気がして来ました。


 大規模な集落が見えました。

 規模は大きいが、粗末な掘っ立て小屋が乱立する集落です。

「あれが、ダークエルフの村だな、ヒミコ注意しながら、降りるぞ!!」

「うん!!」


 降りた途端に、取り囲まれました。

「わしは、連峰の向こう側から飛来した、サイレイ王国の国王!!代表者と話がしたい!!」


 話も聞かず、襲って来ます。

 兔人族の失敗、二度としない!!!

 襲ってきた、10人程を力を込めて殴ります。

 ヒミコは念動で吹っ飛ばして居ます。

「ギッ?ギギッ?」

「おい!!言葉が解らんのか!!!」


 尚も転がった仲間を踏み越え襲って来ます。

「ヒミコ!!殺しても良いぞ!!!」

 わしは、剣を抜き一閃3人纏めて切り殺しました。

「ギャッギギッ!!」

 こいつら、エルフじゃ無い!!青黒い狂暴な顔、わし達を涎滴よだれたらしながら襲って来る、身長は140センチのヒミコ位。

「ゴブリンだ!!!」

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