第36話 どうした物か

 全航空隊員を動員して、1小隊が3時間の監視を担当、24時間昼夜を問わず飛んで貰いました。

 一月警戒して、成果はわずか兔人族2人の討伐でした。

 厳重警戒で、襲撃被害が防げたなら問題無かったのですが、一月で10回襲撃による大小被害が起こってしまいました。



 兔人族とじんぞくの被害を心配して、ミラノ府からミラノさんが、超人部隊の精鋭を引き連れ来てくれました。


「国王様、ミラノ超人部隊に害虫駆除お任せ下さい!!」

「有り難う!最終的には、超人部隊全員、ミラノ大隊とヨシア大隊それにドワーフ工兵全隊員による掃討作戦を実施するつもりだ!

 思う所が有って明日、わしに母さん、ヒミコと戦闘メイド隊で討伐に行ってみる、超人部隊の決行はその後、作戦を練る!

 決行は10日後位を検討して居ます」

「了解しました!!ミラノ超人部隊全員召集し、私からヨシアさんに予定を連絡しておきます」

「移動は、無理の無いように」「はっ!!」




 夜が明けると同時に、作戦を開始します。

「今回の作戦は、超人部隊導入に先魁さきがけ、最大戦力で効果の程を確認する事にある」

「ライ兄、樹海を消滅させるのに、どれ位日にちが掛かるか見極めと思えば良い?」

「単純に言うとその通り!!厄介な兔人族とじんぞくの棲みかを無くし、絶滅させる」

「ライ君、伐採の手段は問わないで良いのね?」

「うん!含み弾で爆散しても、ドワーフ工兵隊が造って暮れた武器で切り倒すのも自由、長時間になるので、無理の無いように!!」

「「「分かった!!!」」」


「ヒミコは、毒矢を遠慮無く相手に返してくれ!!!」

「ルデフさんの事は聞いた!今度は容赦しない」

「0700!!作戦開始!!!」

 母さんの含み弾迫撃砲は強烈、辺りがポッカリ空き地になって居ます。

 メイド隊も殆ど同じ位の威力で、空き地を増やして行きます。


 突然四方から矢が飛んで来ました。

「そっりゃ!!!」

 気合を込めて、猫又変化したヒミコが、容赦無く反転させます。

 遠くで、8体の兔人族が木から落ち、毒が利いて来たようで、ヒクヒクして居ます。

 やがて動かなくなります、毒は兔人族にも致命傷になる、猛毒のようです。

「こんな危険な物使うな!!

 兔人族ども!容赦無く絶滅させる!!!」

 大声で宣告したが、聞こえて居るかどうか、物音一つしません。


 樹海の粉砕作業は順調です。

 母さん達の威力は、樹海の樹木が爆散したきぎにしか成らない、木っこっぱ微塵みじんになってしまいます。


「小休止!!各自水分補給に軽食をとって!!」

「一寸ぉライ君!!まだまだ余裕よ?休憩は早い!」

「休憩しながら、周辺を注意!!わしはジンに連絡して見る!!」

「ライ兄分かった!!ジン兄に応援要請だね?」

「ジン異能隊のサイに連絡して見る!!」

「警戒しながら、休憩します」


((ジン異能隊、サイ!!聞こえるか))

((繰り返す、ジン異能隊、サイ!!聞こえるか))


((ライ様!!聞こえます、サイです!!))

((サイ!ジン将軍に伝えてくれ!!10日後の作戦に間に合うよう、

 念動サイコキネスの優れた者全員と、念話テレパシーの優れた者全員を引き連れて、リイナイ市に集結!!))

((念動の優れた者全員と、念話の優れた者全員を、ジン将軍が引き連れ、10日後迄にリイナイ市に集結、了解しました!!))


「ライ兄、連絡とれた?」

「ジンが10日後迄に、主要異能隊員を引き連れて、来てくれる」

「ジン兄に会うの久し振りだね!!」

「ジンには、王都防衛を押し付けて苦労させてる、久し振りに会えるな!!」

「そうだね」

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