第30話 オロ国占領後編

 11月7日快晴、空気は澄み渡り、遠くまで見渡せます。

 超視力の、ガルダ部隊長が、敵1万を確認!!


 臨戦態勢で進軍!!なだらかな山道を下って行きます。

 ハイパー航空隊、エルフ航空隊は、わしの「行け!!」を待って居るように、盛んにこちらを見ています。



 この先には絶対通さぬ!!

 一面を埋め尽くす、オロ国同盟軍から、決意が伝わって来ます!


 流石に1万の軍勢に、降服を勧告しても、冗談としか受け取ってくれないだろうな............。


 一気に全滅状態に追い込むか?


 山道をおりきった所で、隊列を組み直します。

 敵の矢は届きませんが、こっちは射程圏内です。

 前面に出た、エルフ弓兵部隊200名と、エルフ精霊弓兵部隊100名が戦闘態勢に入ります。


「エルフ弓兵部隊、エルフ精霊弓兵部隊、敵全滅まで............射て!!!」


「ハイパー航空部隊32名、エルフ航空部隊46名、ハーピー航空部隊25名

 サイレイ航空全部隊..........出撃!!!」


「他の部隊は、この場で待機!!」


 戦闘は、始まった!!

 迷わず殲滅!!!

 わしも、母さんを乗せて飛び立ちます。


 戦時下に置いて、敵に情は無用!!

 サイレイ軍は、工兵隊200を入れて1000名!

 敵は辺りを埋め尽くす1万の軍勢!

 変に情を掛けると、数の暴力で戦況がひっくり返る事がある。



 ハーピー航空部隊の投下爆弾、結構効果出てる!!

 一発投下で5~6人吹き飛んでる!!

 ハーピー航空部隊は、300人程敵兵を倒し、爆弾補充に帰還します。


 ハイパー航空部隊は、急降下爆撃を3小隊が時間差、波状攻撃繰り返します。

 一度の攻撃で、1000程の敵兵が吹き飛んで居ました。


 エルフ航空部隊は、的確に指揮官、指導者狙い撃ちに徹し、烏合の集化を進めさせて居ます。


 眼下を見渡すと、精霊弓兵部隊の連発される炎の矢が、炎の扇方に広がり、美しくも恐ろしい場景を繰り広げて居ます。

 エルフ弓兵部隊の攻撃は、地味ですが、連続で射る矢は、急激に敵兵を倒して行きます。


「攻撃止め!!」

 背中の母さんが、弓兵部隊に「止め!」の合図を送って居ます。


 全攻撃が一時中断しました。

 11000居た敵兵は、2000程残って居るだけです。

「武器を捨てて、降服せよ!!わしは、サイレイ国国王サイレイ-ライ!!」


 殆んどの兵が、武器を投げ捨てました。

 精神に異常をきたしたか、届くはずのない攻撃を............ただ無意味に剣を天に向け、突き出している兵が............


「まだ、武器を持っている奴限定、威力最弱で......テェ!!」


 オロ国の言う、絶対防衛圏は10000の軍勢と共に陥落しました。

 10分間の攻撃でした。



 武装解除された、捕虜を見回します。

「指揮官は生き残って居るか?出て来い!!」

 5人出てきました。


 捕虜の視線を追い、2名を拘束、処刑しました。

「わしは、オロ家殲滅にあたり、お荷物を抱える気はない」

「明日11月8日をもって、オロ国は消えサイレイ国になる!」


 諸君は、オーキョウ神を信じるか?

 わしらは、無差別に攻撃した!!

 しかし、諸君はオーキョウ神の加護で生き残った!!


 諸君は今後の世界に必要と、リハツさんやヨシアさんのように、お京さんに生かされた!!!



 突然お京さんが降臨しました。

 優しく輝くお京さんに、捕虜も味方も平伏して居ました。

「お京さん!また突然の降臨だね!!」


「じいちゃんの、あまりに鋭い発言に驚いて!!」

「私が、加護で生き残らせたって、何故に気付いた??」


「リハツさんや、ヨシアさんを見れば、お京さんの加護で生き残ったって、気付くでしょ!!」


「..................そうなのか?」

「皆の者、よく聞け!サイレイ-ライ国王に協力せよ!!

 国王の行動は、私オーキョウ神の意向である!!!」


 お京さんは帰る前、こっそり耳打ちしてゆきました。

「あまり驚かせないで!............また会いに来るわ!!」

「そうそう!250人は異能持ち、505人は超人にして!!」





 お京さんが帰った後は大騒ぎに為りました。

 捕虜達は、わしに絶対服従を誓うし、母さんとヒミコ以外のサイレイ国軍は、初めて知った驚異の事実に悲喜こもごもの反応でした。


 苦労しかなかった放浪の末、たどり着いたサイレイ国、わし達に感謝と忠誠を誓っても、己の境遇を嘆き運命と神を呪って居た獣人達は多く、オーキョウ神を目の当たりにしても、心境は複雑なものでしょう。


 航空部隊攻撃隊40名は、欠損部位を抱えながら、やっとの思いでサイレイ国に流れ着いた狼獣人達です、運命と神を呪っても当然です。


 しかし、神様が気軽に会いに来る、サイレイ-ライわしには、更なる忠誠心を深めているようです。


 攻撃隊員と骨折治療したガルダさん達20名も来てもらい、

 欠損も含めケガの治療505人に施しました。


 神を、目の当たりにした後です、奇跡の治療に、わしまで拝まれました。


 絶対防衛圏攻防に勝利し、戦いは殆んどが終わった!!!


 全将兵と、捕虜だった、ミラノ曹長、オルト軍曹、ザボ軍曹、ダト伍長、トヨ伍長を、(それぞれミラノ初級指揮官、オルト上級騎士、ザボ上級騎士、ダト中級騎士、トヨ中級騎士に昇進、ミラノ超人部隊として、国軍入隊)

 含め、ささやかな勝利の宴を開き、明日の完全占領を誓い会いました。




 11月8日8時 今日も快晴

 狼剣士部隊、狼闘士部隊、航空攻撃部隊、戦闘メイド隊、わしに母さんヒミコの突撃で、オロ家は陥落!!

 8時20分オロ国占領、準備していたビラを航空部隊が、オロ国全土にばら蒔き、サイレイ国として再建を、宣言しました。

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