第29話 オロ国占領中編

 警告!!

 オロ国軍工作員対策の為、本日11月4日を持って、オロ大橋改名「サイレイ大橋」を占拠する!!

 我がサイレイ軍は、これより11月8日オロ家殲滅の為、進軍を開始する!!!


 ビラを投下して、プレッシャーを与えます。

 精々悪足掻きして下さい!




 エルフ航空隊とハイパー航空隊の、ピストン輸送で、昨日の内に難民531名が、リハツ村に移住しました。

 難民の殆んどが、リハツ部隊員とヨシア超人部隊員の家族でした。


 リハツ村は、麦と米の二毛作を目指して居るそうで、今は麦が青々と繁って居ます。

 麦が、収穫出来るまでの収入原として、サイレイの森を伐採し、木材、薪、木炭の販売で、遣り繰りして居るそうです。


 人口急増大で、遣り繰り出来なく成ることを見据え、大金貨30枚(3000万円)臨時支給しておきました。


 戦時下なのに、痛い出費です。

 この後も、オロ家を滅ぼせば、オロ国民に食糧支援等、お金の掛かる事ばかりです。




 サイレイ大橋を占拠して、主要部隊がオロ家に向け、進軍を開始しました。




 ▽▽▽▽▽▽▽▽


 サイレイめ!!宣戦布告して来よった!!

 カモ国が3000の兵、ノメ国が4000の兵。

 5日後の、11月6日には、オロ国絶対防衛圏に合流する。

 我が軍4000と合わせて、1万1千の大軍でサイレイを蹴散らす!!!



 モノコス家とリイナイ国から、食糧まだ届かぬか!

 脅し方が手緩い!!さっさと送らせよ!!!


 今の備蓄では、1万の兵が3日で食い潰す!!




 モノコス家とリイナイ国には、サイレイ国から、食糧支援をしないよう、脅しは無視するよう、お願いして、多額の資金援助して居ます。

 オロ国がいくら待っても、食糧は届きません!!


 △△△△△△△△




 サイレイ大橋を渡ると、辺りは雑木林に囲まれます。

 道は真っ直ぐ、前方の山に向かって居ます。

 山の裾野を、ぐるり大回りをして谷を抜けると、大草原にたどり着きます。


「正面の山が邪魔!皆で吹き飛ばそう!!」


 わしは母さんを背負い飛び立ちました。

 戦闘メイド隊を乗せた、エルフ航空隊と、ハイパー航空隊が後に続きます。


 無茶苦茶な破壊力です!!

 わずか20分で、1つの山が消えました。


 部隊は真っ直ぐ進みます。


 後の処理は、ドワーフ工兵隊とヨシア超人部隊に、任せます。

 平地にして、前線基地を、設営してくれます。



 あっちこっち調べ回って居た、ムラルが大声を出しました。


「基地設営準備、一寸待った!!」


「ムラルの大将、何かあっただか?」

「トイルか、鉱石に詳しい奴............レムルを呼んで来い!」

「ムラル隊長何事だや?」


「これを見てくれ!」

「ありゃりゃ?こりゃ金でねえだか!!」

「ライ様、金山をぶち壊しただか??」


「この辺り一面金鉱石が散らばってるだ!!!」

「左側は方っておけ!ここから右を掘り返し、金を取り出せ!」

「火の精霊使って、金塊にして行け!!」

「向こうに投げ捨てた、岩も全て調べろ!!!」


「レムル!右側の山々も金山の可能性があるだ!!

 何人か連れて、調べてくれ!!!」


 戦争所じゃねぇだ!!

「わしは、金塊を持って、ライ様にお知らせして来るだ!!」

「クリル、後はまかせただ!残らず金塊にしてくれ!!」

「ムラルのとっつぁん、任せろ!早く行って、ライ様に喜んでもらうだ!!」






「ライ様ーーーーーーっ!!!」

「やっと追い付いただ!!」

「ムラルさん、何か有りました?」


「ライ様!!戦争所じゃないだ!」

「これ見るだ!!!」

「?金塊ですね!!」


「んだ!!興奮してるだで、話し方無礼でも、勘弁だ!!」

「気にしないで!説明して」


「ライ様がぶっ壊した山、ありゃぁ金山だっただ!!!」

「ドワーフ総出で、鉱石から金塊取り出してるだ!!」

「ものすげぇ量の、金塊の山が出来てるだ!!」


「解った!」


「母さん、ヒミコ、10キロ程進んで、村の手前で、夜営準備!

 今日の進軍はそこまで」

「わかった、ライ兄!!」




 ムラル部隊長の話は、かなり控え目でした。

 破壊した山が、金塊で二回り小さくなって再現されて居ました。

 見上げる、金塊の山です!!!


「ライ様!その山と向こうの山が、金山だったで採掘進めて良いだか?」

「金塊の保管場所が無い!採掘はしばらく待って!」


 取り合えず、サイレイ大金貨とサイレイ小金貨、5枚ずつ見本に渡す!!

「この山の半分程、金貨に変えて!!後の半分は、金細工に加工!!」


「ムラルさん、丸投げで悪いけど、任せます」

「ライ様!10分程待ってもらえるだか?」


 ムラルは、ドワーフを引き連れ、金塊の山に向かって居ます。

 しばらくして、リュックを背負った、ムラルさんがやって来ました。


 ズシンと音をたてリュックを置き、リュックの口を広げます。

 中は、ギッシリ金貨が詰まって居ました。


「大金貨と小金貨、出来ただけ詰めておいただ!!」

「戦争に役立てて下せぇ!!」


 ムラルさんすげぇ!よく持てたな!!

 100キロ以上重量が有りました。


「ドワーフ工兵隊の皆さん!有り難う御座います!!」

「これだけ資金があれば、国だって買えます!!!」

「景気の良いプレゼントに感謝します!!!」


 工兵隊に礼を言い、飛び立ちました。

 皆笑顔で、手を振って居ます。


(お京さんの計らいか?お金の心配が一気に無くなった!!)

「お京さん、有り難う!!!」

((お安い御用よ!期待してるよ、じいちゃん!!))


(ありゃりゃ!やっぱり、お京さんのプレゼントだった!!)

(神様の後ろ楯があれば、無敵だね)

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