第28話 オロ国占領前編

 ▽▽▽▽▽

 宣戦布告!!

 我がサイレイ国に対し、オロ軍の不法な侵略が、度々行われた!

 2度目の侵略は、占領するための侵略であった!

 我慢の限界である!!


 ここに、オロ国に対し、宣戦布告を宣言し、無条件降服の有余期間として、7日を与える!!


 11月8日8時を持って、サイレイ国は全力を持って、オロ国殲滅作戦を実施する!


 11月1日吉日 サイレイ国国王サイレイ-ライ

 △△△△△


 無礼に対しては、無礼で答える!

 宣戦布告文は、ビラにして、航空隊がオロ国全土に、ばら蒔き。

 サイレイ国は、オロ国に対し、宣戦布告を告げました。




 当たれば砕け散る、粗悪なスラグ混じりの鉄材での鋳物、含み弾が大量生産されて居ます。

 今回、5ミリ8ミリ10ミリ、3種類生産されて居ます。

 5ミリは地上部隊対人用で、8ミリ10ミリは航空爆撃用です。

 硬質鉄弾より、粗悪鉄弾の方が、着弾時の威力が数倍に上がりました。


 粗悪な鉄弾は、オーバーテクノロジーとは思いましたが、酸と鉛板での発電で、電解亜鉛メッキを実施。


 吹き出し安い、滑らかな表面と、錆び防止のメッキ目的で、発電を始めましたが、この際です、アルミニュウム生産も、始めようと思います!

 アルミニュウムが生産できれば、アルミに少量の銅、マンガン、マグネシュウムを混ぜて出来る、ジュラルミンは魅力的です。

 生産方法を、ドワーフに指導したので、彼らなら容易く、作り上げるでしょう!

 メッキにしても、ドワーフ職人達は、新テクノロジーを、苦もなく取り入れて居ました。金メッキ銀メッキも、生産されて居ます。

 ドワーフ職人の、知識欲は旺盛で、スポンジが、水を吸う様に吸収します。


 更に、ドワーフ職人達の協力の本、攻撃隊員を搭乗出来ない、普通のハーピー航空部隊の爆撃用に、硝石と木炭粉の黒色火薬使用、小さな火打石内蔵、投てき爆弾も開発しました。

 簡単に言うと、カンシャク玉の大きな物で、サイズはビリヤードの球位です。

 派手な音の割には、威力は弱いし、投下する物なので、命中率が悪い!

 しかし、含み弾との違いが、敵には解る訳無いので、賑やかしには成ります。


 ハーピー航空部隊とエルフ航空部隊の、標準装備として、投てき爆弾5個入りの、カートリッジが支給され、左右の腰に装着して、出撃する事に成りました。


 戦争や紛争は科学技術力を躍進させる!!

 コンピューターが発明されたのは、弾道計算するため!!!

 平和な時代は技術が低迷するとか............不便でも、平和が一番と思うのですが......

 前世の記憶で、好き勝手やってる、わしが言っても、何だかな!!



 終戦後、元敵兵達の話では、殆んど見えずに殺される、空からの攻撃!!

 たまに落ちて来るのが見える、投てき爆弾に恐怖を覚えたと言ってました。




 オロ軍1000の軍勢との戦闘跡地、整地され兵舎が建設され、前線基地になって居ます。

 宣戦布告と同時に、前線基地に狼剣士隊300名、狼闘士隊200名、エルフ弓兵隊300名、エルフ精霊隊100名エルフ精霊弓兵隊150名、それにドワーフ工兵隊200名が集結!


 航空隊は、エルフ航空隊36名と、飛べるようになった、エルフ新隊員10名、ハーピー航空隊25名が集結。

 航空隊所属、狼攻撃隊員40名、戦闘メイド隊5名。

 母さんとわし、ヒミコも来てもらいました。

 猫又変化したヒミコは、空も飛べます。空からの念動は驚異の効果をもたらします。


 ジンと異能隊21名その他の各部隊員、総勢150名は王都防衛で、残ってもらいました。

 ジンには来てもらいたいが、異能隊はまだ訓練が必要、急いで登用して被害が出たら貴重な異能力者の損失に繋がります。今はまだ我慢です。

 高速飛行の出来る、ハイパー航空隊32名も、開戦ギリギリまで、王都防衛に当たって居ます。



 11月3日橋向こうの、オロ国側に変化が!

 避難民と思われる、500人程が集まって居ます。


 どうせ、オロ兵が紛れて居て、入り込もうとしてるんだろう!!

 真実見極めるリネ姉さんが居れば............


 居るじゃないか!!

「おーいっ!セイラ中隊長!!」

「ライ様何でしょうか?」

「使い立てして悪いけど、セイラさんが一番高速飛行出来るでしょ!!」

「リハツ部隊長を、連れて来て!」

「了解しました!!」


 速い!!!

 一人で、誰にも気遣わず飛ぶと、いったい時速何キロ出せるんだろ............

 風の抵抗が、一切無い飛行って想像出来ない!!




「避難民の皆さん!一列で橋を渡って下さい!!」


 直感異能者のリハツさんに、一人ずつ確認して貰います。

 避難民は、問題なくリハツの前を通り過ぎて行きます。


 200人程通り過ぎた後、2人の男をリハツさんが指差します。

 直ちに、狼剣士隊が2人を拘束します。

「何だっ!!」「何しやがる!」

「避難民を縛って!サイレイの野蛮人!!」

 叫んで居ますが、無視です。


 避難民達も、彼らが、紛れ込んだオロ軍の兵と言う事は、気付いて居るようです。

 更に1人2人と拘束し、10人に成りました。


「兄さん?リハツ兄さん?」

 両手に包帯をした、15~6才位の女性が話掛けて居ます。

「リエか?」

「ライ様、妹のリエです」

「リハツさん、ご家族が、無事で良かったですね!」

「リエさん、そのケガ治しましょうか?」

「これは............治せない............罪人の妹って、両親指、切り取られた............」

「リエ............すまない!!」


「リエさん、ライ様に私達も右腕、再生してもらいました、大丈夫ですよ!!」

「??..................」

「リエさん、お兄さんは仕事中です、こちらで待っててもらえますか?」


 戦闘メイド隊に接待を任せます。


 向こう岸を見ると、避難民に紛れて居た、オロ軍の兵達が、諦めて帰って行くのが見えました。


 その後問題なく、最終的に、500人以上の避難民が、渡って来ました。


 両手親指を再生した、リハツさんの妹、リエさんに話を聞くと、避難民は、オロ軍破壊工作部隊潜入のため集められたそうで、

 オロ軍は、偽装避難民の家族を拘束し、言いなりに操って居たそうです。

 こそこそと、悪知恵!もっと違った方に使えよ!!

 ま、良いことに使わない知恵だから、悪知恵か............

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