第27話 ヨシア兵長と超人部隊

 自分はオロ国の正規軍、第三中隊所属第一小隊長、ヨシア兵曹長。

 直属の上官は中隊長イコス中尉で、有ります。


 一月前サイレイ国に進軍し、消息を絶った情報部隊の、痕跡探しとサイレイの森の占領を命じられ、所属の第一大隊1000人と共に、オロ大橋を渡り進軍したで有ります。

 友のリハツの消息が気になって、行軍して居りますが、本音を言うと、気乗りしないで有ります!



 サイレイの森を目の前にして、順調に思われた進軍は、まさかの空からの攻撃で、半数の将兵を失いました。


 軍率厳しく、逃げ出す兵は居りませんが、地獄を見た気分で有ります!!

 謎の爆撃には、身がすくんだ、で有ります!!!


 空からの攻撃は、我が大隊を、瞬時に壊滅させる実力を持ちながら、紳士的に警告から始め、攻撃までのカウントダウンまでやって、降服のチャンスをくれました。


 しかし、ザマブ大将は「森まで走れ!」の命令しか出しませんでした。


 当然、自分の隊は殿を勤めます。

 イコス中隊長が、日頃の訓辞で、「前を行くな!後ろを着いて行け!!」が、今回に限り正解でした。


 半数500の将兵が消えた、凸凹の赤黒くなった、地面の前で歩みを止めます。

 現実と思えない惨状で有ります!!

 部下に、武器を捨てる様に命令するか、瞬間迷いました。


 誰か叫んで居ます。

 第一中隊長のノーム少尉でした。

 ノーム少尉の言い分は、笑えました。

 卑怯なのは、宣戦布告無く、こそこそ侵略した、自分達の方じゃ有りませんか!!


 何か、一撃でノーム少尉と回りに居た、小隊長連中100程が、赤黒い窪みになって消えて居ました。


 爆風を受け、自分達も、無事では済みませんでした!


「武器を捨てろ!!!」

 自分が命令出さぬと、軍法会議物の命令、コスイ、イコス中尉が出すはずが無いで有ります!!


 武器を全隊員が捨てて居ました。

 イコスも捨ててる!

 降りて来た、サイレイ国王様にイコス中尉は、処刑されたで有ります!


 サイレイ国王様は、見た目は子供の様に見え、話し方や考え方は老人の様なチグハグな、アンバランスを感じたで有ります!


 自分は謎かけの様な問い掛けをされ、非常に困惑してるで有ります。

(考えろ!何の為の問い掛けか?)

(考えても、解らん!正直に思った通り、答えるしか無いで有ります)


「サイレイ国王様!自分は軍規を守り、兵を動かすしか脳の無い兵曹長で有ります」

「評価など、上官や部下がする物と思って居ります!!」


「あぁ!良い答えだ!君はリハツ兵曹長と同じで、信用が出来そうだ!」

「国王様!リハツをご存じで、有りますか?」

「リハツ兵曹長の家族は、約束通り金貨1枚貰えましたか?」

「リハツには、両親と妹が居ります、金貨?ですか......貰えたとか聞いた事無いで有ります」


「そうか、リハツ上級指揮官は、騙されたのか............」

「兵曹長、君の名を聞いて無いが!」

「失礼しました!自分は正規軍第三中隊所属、第一小隊長、ヨシア兵曹長で有ります」


「リハツとは、同じ町の出身で有ります」

「自分は、孤児であります、出来ればリハツと共に働きたいで有ります!!」


 オロ国は、貧しい癖に5000の軍勢を持ち、住民は明日の飯をどうするか、路頭に迷う毎日!

 この冬には、多くの餓死者が出そうな状態で有ります!!


「そうか、オロ国住民の為にも、オロ国国王の討伐急がないと!!」

「ヨシア兵曹長、協力してもらえますか?」

(正しい事の選択が特技の、リハツが協力して居る!!)


「自分も、協力は吝かで有りません!!!」


「400の兵は?」

「雑兵のみの帰還は、敵前逃亡と見なされ処刑されます!」

「自分と、行動を共にさせてもらう事は、叶わないで有りますか?」


「ヨシア初級指揮官!隊員共々、サイレイ国軍への入隊を許可する!!」


「ヨシア初級指揮官、君は骨折してるね!他にも4人が骨折で重傷!

 部隊全員負傷してるようだね!」


 爆風を受け、皆大小の負傷を負って居るようです。

 国王様は、気付いて居たようです、皆気が張って居るため、何とか立って居ますが、倒れてもおかしく無い酷い状態です。


 国王様は、皆をゆっくり見回して居ます。

 全裸になった、美しいハーピーが2人、国王様に寄り添います!


(何?何かの儀式で、有りますか??)



 国王様は目を閉じ、念を凝らして居るようです。

 しばらくして、目を見開いて。

「骨折、傷、修整!!完全体になれ!!!」


 自分達400人を、優しい光が包みます。

 長い時間光に包まれて居ました。


「えっ?えっーーー?どう言う事で有りますか?」

 いつの間にか、光は消えていて、自分を始め、全ての隊員の傷が治って居ました。


 ヨシア部隊長と、超人部隊が、産声を上げた瞬間です!

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