第19話 カミングアウト

 ヒミコ、どうしよう............

 じいちゃん、何もかも全て正直に話しちゃお!!

 真実が、あまりにも嘘っぽいだろ、信じてくれそうに無い............


 其れは、肝心な所をじいちゃん忘れてるから!

 任せて!!私がホローするから!!!


「どうした?ライ君ヒミコちゃん」

「ジロスお祖父様、じいちゃんじゃ無い!ライ兄少し記憶が曖昧な所があって」

「説明しきれない所は、私が話すので出来るだけ、質問とか無しで聞いて!!」


「母さん!わしもヒミコも、母さんが産んでくれた、間違い無く貴女の子供です!」

「真実を知っても、気持ち悪いとか思わないで下さい!」


「私の身体を再生してくれた、ライにヒミコ!!」

「シンと私の子供達、自慢に思っても、嫌う親が居ますか!!」


「それじゃ話すね!あっ!この話他言無用で!!ジン兄も、リネ姉様もお願い!!」

「............何を聞いても秘密は守る!!」


「ライ兄は実年齢101才!私ヒミコは25才、これが真実です!!!」

「って言っても意味分かんないよね!!」



 ▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽


 一方食堂では。

 ライ様達何のお話、してるんでしょ?にしても、これ美味しいわね!

 次は何処を攻めるかって話じゃねえか?うめえな!!


 ヒミコ様!!あの凛々しい耳!!2本のふりふり尻尾!!

 ぶわっと来る敵の矢を、くいっくいっと操るあのお姿!!!

 わしゃ惚れた!!!おっ!!これうめぇ!!!

 お前みたいな狼に惚れられちゃ、ヒミコ様、迷惑される!!

 美味いな!!!


 酒がビールだけってのが今一だが............美味いな!!!

 贅沢言うな!酒が有るだけ感謝しろ!!ビールうめぇ!!!


 ライ様は、おら達ドワーフに普通に接して下さるだ!!

 んだっ!おら、ライ様の為なら、命投げ出すだ!!!

 んだんだ!!こりゃうめぇだ!!!


 私達戦闘メイド隊は、欠損した身体を再生して頂いた!!

 皆より一層ライ様を思ってる!!!

 ライ様のためなら、命は要らないわ!!!


 そんな事!!私はライ様に命を救われた!!!

 歩け無くなって捨てられて、衰弱死寸前の私に薬を使い治療して下さった!!

 私はこれから、一生涯ライ様を、お助けするわ!!!


 おっ、セルちゃん!心配してただ!!

 ライ様に聞いて驚いただ!!!

 んだ!気楽に「セルなら助けたよ!」だもんね!!


 なんにしてもだ、ここに居る皆はライ様に恩義を感じとる!!

 ライ様は、我ら土人の救いの神だ!!!

 ライ様のためなら、命を捨てる覚悟が皆にある!!!



 皆聞いてくれ!

 私は、コウセイ家の元門番だった。

 最初にライ様にあった時、「ここは子供の遊び場じゃ無い!帰れ!!!」

 と言ってしまった。

 ライ様はその時上級個兵殿だった!気付いて態度を改めたが、

 ライ様はとがめる事無く「生意気な子供でゴメン」って、逆に謝って下さった!!

 サイレイ家が、騙し討ちで滅び、余裕も何も無い状態で、あの心使い!!

 その時から、ライ様の為なら何でもすると、私は心に誓った!!!


 ビル小隊長!わしらも同じようなもんだ!!

 ワルタを攻める前、わしらを助けようとして下さったライ様に対し、人間の子供が何しに来た!!と取り合わなんだ。



 にしても、ライ様は何者じゃろ?

 あの行動力に無双の強さ!!

 強いだけじゃない!あの包容力!!!

 ただの6才児に、これ程の事が出来るか?

 まるでオーキョウ神の申し子だ!!!


 オーキョウ神様?

 申し子?

 本当に、そうかも知れないな!!!


 △△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△




 と言う訳で、この世界の神オーキョウ神が、じいちゃんの言う事を全て聞き入れ、出来る事なら、戦乱の世を平和な世界に変えて欲しいと、無双の戦士じいちゃんの力が欲しいと。

 そんな訳で、じいちゃんと妖怪猫又のヒミコは、転生して来たの。


 じいちゃんの言うお京さん、オーキョウ神の願いで、この世界に産まれました。



「ライが前世で空を飛び、敵を攻撃する異界の戦士と言うのは、何となく解った!」

「しかし、ヒミコの妖怪猫又と言う、妖怪が解らん!!」


 モヤモヤした物が晴れて行きます!!

「.............お京さん............思い出した!!凛とした女神さん!!!」


「じいちゃん!思い出してくれた?」

 優しく輝く女性が、目の前に現れました。

「お京さん!」


 女神降臨に驚き硬直する皆に気付かず。

「お京さん、何しに来たの?」


「天下統一の初めの一歩達成祝い!!じいちゃんの封印を一部開封します!」

 女神はライの頭に手をかざします。

「これで、願い通りこの世界でも、空を飛べるよ!!」

「劣情の縛り無く、軽い念動と感応も使えるようにして置いたわ!!」


 そこで硬直してる人達!

 妖怪はこの世界の人では理解出来ないよ!!

「強いて言い換えるなら............邪神かな?一寸違うかな?まっそんな所!!」


「じいちゃん、また来るわ!!」


 オーキョウ神は、来た時と同じく、突然かき消えました。


 お京さんの突然の降臨、百文は一見にで...........

 ライとヒミコは女神様が気楽に会いに来る!!!そんな存在、と言う事で納得されました。

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