第14話 サイレイ家解放前編

 コウセイ-ジロスから、リネさんと共に招集を受け、元ワルタ家の城、会議室に通されました。


「ライ君、褒賞の件だが、このワルタ領をサイレイ家............君に与えようと思って居る!!」

「..................」

「しかし!今の状態では、他からの横やりが入り、すんなりとは行かん!!」

「当然でしょう、実質解放はコウセイ軍でしたから............」


「何処からも文句の出ないよう、更なる武勲が必用だ!!」

「リネは、君の独立部隊から外れさせる!」

「君が率いる独立部隊単独で、現状ワルタ自治区になっておる、サイレイ家を解放してくれ!!!」


「基よりその積もりです!コウセイ家の独立部隊から外れ、兄妹3人で解放に向かいます!!!!」

「いや!そう言う事では無い!今の独立部隊は、君が土人達を採用し、君が育てた部隊!!」

「サイレイ-ライ君の所有する、独立部隊である!!!」



「リネは、君のお陰で文句無く上級指揮官に昇進出来た!リネに遠慮する必用は無い!」

「リネには、君も知っている、ゼブ、ズーロ、スラそれにビルを入隊させて新に独立部隊を創設させる!君の独立部隊と同じく直轄の独立部隊だ!!」




 それから、君が昇進させた小隊長だが、軍率で上級個兵以上が小隊長になる!したがって、ここに襟章4個用意した、君の権限で昇進させてやれ!


 同じ理由で、中隊長も上級騎士以上となって居る!襟章2個用意した、君がジン君とヒミコちゃんを昇進させてやれ!

 初級騎士の襟章1個用意した、外した2個と合わせて、君の戦闘メイドに着けてやれ!

 君のメイド達は、初級騎士以上の実力が有るようだが、バランスを考えると、こんなものだろう?


 初級個兵の襟章4個の内3個は、見習い個兵の3人を昇進させてやれ!


「有り難う御座います!当主のお心遣いに感謝します!!」


「ライ独立部隊誕生おめでとう!!!」

「............あっ有り難う御座います!が、リネさんと別れるのは、残念です!!!」

「同じ直轄の独立部隊です、私の方こそライ君を頼ってばかりで......此れからも助けて貰う事が多いでしょう!!!新しい技も教えて欲しいし!!」


「おっそうじゃ!!ライ君秘伝の必殺技!あれのお陰で、今の所リネは、無敵じゃ!!私からも礼を言う!!」


 リネさんに合う必殺技を、もう1つ指導します!

 間合いを無視した片手技です。


 素手で形だけやって見ます。

 そこに立って下さい。

 相手の様子を見ながら、大上段に振りかぶります。

 この間合いなら、リネさんは攻撃出来ないでしょう?

 大上段から振り降ろす!剣が降りかけたタイミングで、右手を柄から離し、柄頭を握った左手を突き出す!そのまま前に飛び出す!!

 相手の頭を割るか、ずれても相手を突き刺す事が出来ます!!

 左手で剣の柄頭を確り握って置くことと、右手を離す時刃筋をしっかり整えて置くことが大事です。


 ゼブさんの片手技は、最初から右手で突き出して居たでしょ!

 あれでは、剣の軌道が読み安く、攻撃を外せます。

 今教えた片手技は、間合いが読めない!

 技を受けた相手は、剣が伸びて来たように感じるはず!

 技を受けたら死んでる!対策取りようが無い必殺技です!


 身に付くよう、何度も繰り返し練習頑張って!!!

「有り難うライ君!!頑張るね!」


 コウセイのじいちゃん、何か言いたそうでしたが、何も言葉は出ませんでした。



「それでは、この後隊員に連絡し、明朝出立します!!」

 コウセイ家当主、リネ上級指揮官、お世話になりました!!!

「失礼します!!!!」

「良い知らせを待って居る!!」「頑張ってね!」





 隊列が綺麗に組まれて居ます。

 第一と第二小隊長の前にジン中隊長

 第三と第四小隊長の前にヒミコ中隊長


 わしの前に綺麗に整列しています。

 わしの後ろに3人の戦闘メイドが並んで居ます。


 立派な隊になったもんだ!

 ゆっくり見回し、声を掛けます。

「重大発表がある!!」


「本日を持って、我が隊は、リネ独立部隊を外れ、ライ独立部隊となる!!!」

 一瞬の静寂............その後、大歓声になりました。


 発表はまだ有る、静かに!!!

「ジン中隊長、ヒミコ中隊長前に!」


 中隊長昇進に対し、2人に上級騎士を授ける!!

 初級騎士襟章を外し、上級騎士襟章を着けます。

「おめでとう!」「「慎んでお受けします!!」」



「続いて、ガルダ小隊長、ヨイル小隊長、セイラ小隊長、リンナ小隊長前に!」


 小隊長昇進に対し、4人に上級個兵を授ける!!

 初級個兵襟章を外し、上級個兵襟章を着けて行きます。

「おめでとう!」「「「「慎んでお受けします!!」」」」


「見習い個兵、ミルク、エレナ、リンダ前に!」


 個兵として、十分な技術を修得したと見なし、初級個兵を授ける!!

 初級個兵襟章を、順に着けて行きます。

「おめでとう!」「「「慎んでお受けします!!」」」



「最後に、戦闘メイド、リン、ミン、メイ前に!」

 思い掛けず呼ばれたメイド達は、何が始まるのか分からず、おたおたしながら整列します。


 以前より、入隊希望だったリン、ミン、メイ!

 入隊に先駆け、初級騎士を授ける!!

 理解が追い付かず、呆然としているメイド達に、順に初級騎士襟章を着けて行きます。


「リン、ミン、メイ、第五小隊戦闘メイド隊に、入隊を許可する!!」

「小隊長はメイを任命する!!」

「おめでとう!」「「「......い、命に代えて、お受けします!!!」」」

 第五小隊戦闘メイド隊は、部隊長専属とする!



 ライ独立部隊は、明朝0700、元サイレイ領解放のため進軍する!

 各自準備して、明朝0630この場に集合の事!!



「報告は以上!!解散!」

「戦闘メイド隊はこの場に残れ!」


「ライ様!何でしょう?」

 2件、技を授ける!

 まず、太刀での切り方

 剣は重量を利用して、叩き切る!

 太刀は長く軽いため、剣のような切り方は威力を弱める!


「わしの、真似をして!ユックリ実演します!」

 太刀は、こう相手に当てた瞬間引く!!!

「引き切り」と言う方法を取ります。

 効果は、普通に切ると手傷で終わるが、引き切りすると切断になります!

 練習頑張って実感して下さい!


 次に剣を使う者に取って、もってこいの中距離攻撃の技!

 狼闘士隊に授けた技ですが、狼剣士隊も今は取り入れて居るようです。

 含み弾を実演します!


「口に含んだ鉄弾を、舌を筒状に丸め吹き飛ばす」

 向こうの板を見ていて!「ふっ!!!」

 なんとか板を割ることが出来ました。


 戦闘メイドの皆なら、弾丸並の威力が期待出来る!!

 今日寝るまで、引き切りと含み弾の練習をするように!!

「「「はい!!!!!」」」



 さて............これでやれる事はやった!

 欲を言えば切りがない!

 父母に手を掛けた実行犯、ワルタのガキィ!!待ってやがれぇ!!!!!

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