第13話 独立部隊の熟練度

 あれ?「おーーい!」遠くにリン、ミン、メイが見えたので声を掛けます。

 風切り音が聞こえる勢いで、3人が駆け寄って来ました。

「ライ様ぁーーーー!」


「腕の調子はどう?」

「もう!最高です!!腕を再生して下さった時、ライ様の光に包まれて、以来身体中力が溢れ反って居ます!!!」

「3人共?」「「「はい!!!」」」


 完全体になれ!!が効いたのか?

 わし個人的な理想の女性の身体!............

 だとすると、3人共一寸した超人に成ってるはず!


 胸も、理想的手のひらサイズ!!

 95年じゃ無いな、101年も生きると色んな女性と関係を持つ!

 経験上、巨乳は年を取ると悲惨な事になる!!!

 こっちが気にしなくても、女性の方が凄く引け目を感じるみたい!

 だから、安心して付き合うには巨乳よりは無乳の方がまだましじゃ!!

 が、理想は手のひらに収まるサイズ!!!!


「ライ様?胸をじっと見て............どうかされました?」

「は?えっ!あの......その............」


「ライ様!お願いが有ります!」

「何かな?」

「ライ様の独立部隊に、私達を入隊させて下さい!!」


「あれ?......リネさんがメイドで雇ったんじゃ無い?」

「............お断りしました、私達はライ様にお仕えしたいのです!!」

「そう?でも......わしは隊長だけど、リネ独立部隊なんだよ!隊員はリネさんに仕える事になるよ」


「それなら!ライ様のメイドにして下さい!」

「私達も、セレンさんやメリルさんのような、ライ様専属の戦闘メイドになります!」


「戦闘メイドね、良いかも!」

「じゃ、わし専属の戦闘メイドになって!」

「やったぁ!!!!!」


 これから戦闘技術教えようか?

 是非!お願いします!!




 今でも思い出すと、恥ずかしさで身悶えしてしまう、ワルタ家当主との戦場跡地!!

 今では、独立部隊戦闘訓練場になって居ます。


 3人のメイドとわしは、日本刀に似た片刃の大太刀を、腰に差して居ます。

 リーチの短い、6才の子供には、どう見ても鞘から抜くことの出来ない大太刀です。


 全隊員集合!!!


 第一小隊4名集合しました!

 第二小隊5名集合しました!

 第三小隊5名集合しました!

 第四小隊4名集合しました!


「皆訓練の最中、邪魔をしてすまん!」

「重要な技をこれから実演する!」

「皆が、と言うより誰も知らない、聞いた事も無い特殊な技だ!!」


 戦闘では扱う事が出来るなら、より長い剣で戦った方が有利です!

 普通の人は、扱えないので手頃な長さの剣を使いますが、

 巌流島で、佐々木小次郎の、物干し竿と呼ばれた長い刀より、もっと長い木刀で勝った、宮本武蔵の話でも解ると思います。

 小次郎、武蔵と言っても、皆は知らないか?大昔の剣豪と思って下さい!


 わしが今腰に差して居る、非常識に長い刀を扱う技!

 これから実演する抜刀術は、特殊な抜刀術でこの長い刀を扱うための術です。

 名前は、鐘巻流抜刀術と言います!



 リン、ミン、メイ、わしの左側横から見るのが、一番解り安いと思う!

「あえて選んだ、わしの身長位の大太刀」

「わしの短い腕で抜刀出来るか!ユックリ実演するので、よく見て覚えるように」


 始めに通常の速度で抜刀しました、抜刀と同時に、引いた鞘を元の位置に戻すので、何がどうなって、長い刀が抜けたのか誰も解らなかったようです。

 驚き過ぎると声も出ないようです。


 これを、ユックリ実演します。


 左親指で、刀の鍔を押す!

 これを、「こい口を切る」と言います!


 柄に右手を添え鍔から少し離れた位置を握ります。

 15センチ、此くらい刀を抜きます!

 其処で鞘をひねり、横向きにします!


 刀を抜いて行きます、と同時に見ていて解る通り

 鞘を腰に沿わせクルリと後ろに引く


 不思議でしょう!!リーチの短い子供の腕で、こんな大太刀がスルリと抜刀出来て!!!


「おーーーーーっ!!!!!」


 何度も実演します!

 徐々に早くして行き、最後に始めにやった、通常の速度で抜刀しました!!


 皆は、大体解ったようなので、3人のメイドに手取足取りで指導します。

 その様子を見て、隊員は技を習得しているようです。


 後はメイド達に、基本の米の字切りの素振りを教え終わります。

「今日は終了!解散!!」



 帰ろうとした時、リネさんに呼び止められました。

「ライ君、私にも出来そうな技を授けて!」


「そうだな............」

「わしが剣道の試合の時、良くやる必勝の技をやって見るか............」


「リネさん、この木剣を持って構えて!」

「わしを殺す気で打ち込んで来て!」


 リネさんの木剣は空を切り、わしの木剣は、リネさんの頭を打つ寸前で止めて居ます。

「何がどうなったか、解らなかったでしょ!」

「ライ君今異能使ったでしょ!ズルイ!!」


「いや!違うよ!!」

 戦闘時、相手より速く飛び込んで相手を切る!

 その為には最短、真っ直ぐ飛び込む!


「リネさん、今度は動かず、じっとわしを見てて!」

「ユックリ進むから、よーく見て!」

「何だ!簡単な騙しじゃない!!曲がってる!!!」


 正解!!

 弧を描く感じで攻撃を交わすのじゃ無く

 わずかに弧を描いて移動、相手を攻撃する!!

 真っ直ぐ飛び込んで来ると思い込んでる相手、だから必ず勝てる!!!


「なるほど、解った!ライ君有り難う!練習頑張って習得するわ!!!」


 狼剣士隊が、わし達のやり取りをじっと見てて、感心してました。

 彼らなら、すぐ習得し、ここ一番の勝負時に上手く使う事でしょう!


 狼闘士隊のメンバーも、弧を描く動きをしています。

 スポンジが、水を吸い取るように技をどんどん吸収して行く隊員達!


 教えがいが有り、生き甲斐を感じます!

 我が独立部隊は、既に最強軍団になって居るようです。

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