第9話 ライ異能発動!
あちらこちらで、酔い潰れた傭兵や、下級兵士達が、転がって居ます。
略奪品でしょうか、物資の取り合いも起こって居ます。
(このまま滅びろ!)
この世界に、奴隷制度は無いようですが、低賃金の労働者、下男下女に召し使い、
使い捨ての人材!!最低な条件の雇用が出来る、便利な人擬き!!
そのような扱いなのでしょう、ボロをまとい騒ぎに巻き込まれないよう、小集団で目立たないよう隠れている、獣人やエルフが居ました。
コウセイ家やサイレイ家では、見ることの無い風景です。
リネ隊長の、本質を見抜く直感は便利です。
わしの、彼等を助けたい、の発言に
「あの人とあの人が、リーダーみたいだから、話をつけて来て」
と、指示されました。
近付いて来る子供を、怪訝そうに見ている、エルフの老人と狼男に、わしは、こっそり話し掛けました。
「明日、ワルタは、コウセイ家とサイレイ家に、滅ぼされる!」
「あなた達は、暫く戦禍を逃れ、この地を離れて貰えないか?」
「出来るだけ、あなた達を巻き込まないようにするが、戦争なので、気に掛けられない場合も想定出来る、逃げてくれると助かる!」
「戦後、あなた達の希望を聞き、満足の行くよう、話し合いの場を設ける!!」
一方的に話を進めます、時間が惜しい!!
始め、何を子供が!と言った態度でしたが、狼男はわしの強さを感じ取り、エルフは、上級騎士の襟章とコウセイ家の紋章が解るようです。
結局旨く話が纏まり、連絡網を駆使して、今夜中に逃走する事になりました。
「逃げるなら、西の方向1kの場所に、わし達の乗ってきた装甲車がある、助けたエルフの子供セルもそこに居る!」
「わし達もその場で待機する予定だ!」
およその人数を聞くと15人程だそう。
過酷な暮らしで、その程度位しか生き残れなかったと言われました............
殆ど絶滅危惧種ですね!
積極的に保護しないと、普通に絶滅しそう!!
長い夜が明けました。
戦闘メイドが、てきぱきと20人分の朝食を用意して居ます。
煙りが登って居ますが、コウセイ軍の伝令の良い目印です。
ワルタは、気にも掛けないでしょう、と言うより、あの状態では無理な話です。
エルフ達は、昨夜軽食をとって居ましたが、まだまだ飢えが収まらないみたいです、朝からよく食べます!
感謝を述べながら、泣いて食べる!気持ちは解るけど......
食べる事に集中して欲しい!慌ただし過ぎて、作戦会議も出来ません!
やがて狼煙を(朝食の焚き付けですが)頼りに伝令がやって来ました。
リネ隊長が、「ワルタは、戦勝気分で兵士は酔い潰れて居る!ワルタ家内部は不明のため、一応注意を!!」と、簡潔に報告!
伝令兵は、「コウセイ当主より「自由にやれ!」との事!!」以上!と言い帰って行きました。
(コウセイのじいちゃん、無理して出て来るなよ!!)
慌ただしく、打ち合わせだけ行いました。
取り合えず、この場で待機する、戦力不足の独立部隊ですから。
同時刻、ワルタ家に宣戦布告が告げられました。
晴天の霹靂に、ワルタ家は上を下への大騒ぎ!!
同時進撃に城下は、見る間に制圧されました!
ワルタ家当主はと言うと、こっそり裏から逃げ出して居ました。
護衛隊200を引き連れて!!
運良くか運悪くか、わし達が待機中の真正面です!!!
わし達を、大人数で装甲車を使って、待ち伏せして居ると勘違いしたようで、
制圧された城に帰る事も出来ず、ワルタは立ち往生です!!
此方が、非戦闘員を抱えた、戦闘員4人と知れば、襲い掛かって来るでしょう!!
止まったワルタは弓の一斉射撃です!!
エルフ達は、装甲車の後ろで、安全なはず!
第二射目、リネを庇った戦闘メイド1人とジンが傷を置い戦線離脱!!
まぐれ当たりでも少人数の此方は被害甚大!!
見るとヒミコに猫耳?2本の尻尾まで?
これで小銃を背負うと、ユニットを履き空を飛ぶ、アニメみたい?
漫画やアニメは殆ど見んが、あれの時代設定、昭和の大戦頃で「欲しいあのユニットがあったなら」と思ったもんじゃ。
ヒミコはクイクイと猫招き?矢が明後日の方に流れて行きます!
「ライ兄!!猫又変幻長く持たない!!!」
「これから言う呪文を、ライ兄大声で叫んで!!」
「ん?わかった!」言うわよ!
リネ隊長「リネ隊長!!!」
あなたの「あなたのー!!!!」
パンティー見せて下さい「パンティー見せて下さい!!!!!」
呪文だと思い、考え無しで大声で叫んでしまいました。
何て事言わす!!
「え?えーーーーーっ!!!」リネ隊長、わしの大声に、大慌て!
ヒミコは、隊長!緊急事態!!言う通りにして!!!
言葉に迫力が有り、つい従ったという感じ!
リネ隊長は、オズオズとスカートをめくります!!顔は真っ赤です!!!
純白の三角が!!目に焼き付きます!!!
「ぶっーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ」
白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白ぉ
純白のぉーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ライ兄向こう正面!!!」
身体が敵の方を勝手に向きます。
バクハツダーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!
前方が真っ白に輝きました、眩しくて目が開けられません............
完全消滅したワルタ軍..............................
勝ったはずなのに、胸を張って良いはずなのに............
恥ずかしさに、身悶えするわしでした..................
異能発動条件が............劣情だったとは........................
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