第4話 友だちって何だろう?

結局のところ、天野の家では、宿題をして、ほとんど話もしなかった。言ってよかったのか、よく分からない。とりあえず、連絡先は交換した。明日はどうなるんだろう。

 次の日。


「よぉ、ウタイ~!おっはよ~!」


なぜかやけにハイテンションな怜が、僕の席に走ってきた。これは今気づいたことだけど僕は、怜の4つ隣の席だった。当然、走るような距離ではない。こっちが恥ずかしい。。。

周囲の目がこちらに集まる。それを気にしないのが、怜なのだ。


「ウタイ、今日なんだけど、ウタイん家行ってもいい?」


え?ウチ?


「僕はいいけど、ウチに来てもすることないよ?」

「いい、いい、とりあえず行くから~!」


思わずため息。なぜか体力を消耗する。だけど、こんな風に話しかけられるのは初めてで、少し楽しい。


「なぁウタ、お前天野と友達だったんだな。」


気づくと石崎がいた。


「友だちに見えた?」

「違うのか?」

僕は、友達の定義が分かっていない。中二病?そうかもしれない。でも、本当に友だちがいなかった僕には。。。


「そうかもしれないね。」


絞りだした答えは、とても曖昧なものになってしまった。


「そうか、良かったな。」


石崎はそうつぶやくと、キラキラした集団に戻っていった。


『良かったな』石崎はそう言った――――。

本当に良かったのだろうか。

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