第2話 質問



――いくつだったか。自分の年齢すら覚えてなんかない。

名前はL、それだけは知ってる。ほかのことは思い出すだけでも虫唾が走る。


ほらよ、これで俺のことは全部だ。終わりにしてくれ。

 「……まだ、足りない、君のこと、君の歴史、君のきもち、君の心。まだ、足りない」

とことん業突く張りなクソったれめ。お前が神様なんかじゃなけりゃいまにぶん殴ってるところだよ。だいたいなんでお前なんかに

 「……聞かせて」

姿もみせない非常識な野郎に命令されても聞く気にはなれないな。そもそも終わる終わらないだって少し考えればだれだって怪しいって思うさ、帰らせてもらうぞ


そうはいったものの身体が動いてる感覚もなにもない。静寂に包まれた暗闇のなかで、いったいこの世界がなんなのか何も判別のつかない空間のなかで、Lの精神だけが空虚に揺れ続ける。シニガミは、姿を見せずに問い続ける


 「……聞かせて」

 「聞かせて」

 「…聞かせて欲しい」

 「君のこと」

 「……聞かせて」

あぁもう、やめろ! なんだよここ! 何がシニガミだふざけやがって! 

おいクソ野郎、早くここから出せよ!

 「……きみは、死んでる。ここは、話を聞くばしょ。だから、話せば終わる」

 「聞かせて」





――――――――………………。





……名前は、L、年は、忘れた、、、

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