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明るい口調で、リラックスした様にそう言うひろしに、さなぎは心底呆れた。
「本当に呑気ですね。羨ましいですよ」
「……うん……うん、そうだ。呑気、呑気だね。僕は呑気だ。だから、だからなのかな……呑気だから、のんびりしてるから、のんびりし過ぎているから、余裕があり過ぎて、それだから、あんな事を言われて何となく、その言葉につられて死ぬ気になんてなってしまったのかも知れないな……」
「えっ?」
さなぎは、ひろしの台詞に引っ掛かりを感じた。
ひろしにしたら、不意に口に出した大した意味の無い台詞なのかも知れないが、さなぎにはそれが気になった。
だから、さなぎは、それの意味を訊こうと口を開けた、が、その瞬間、眩しい光がさなぎとひろしの顔を照らした。
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