18p

この人は、本当は死にたくなる様な酷いことがあって、それは、とてもじゃないけど口に出来る様なことじゃ無いことだったりして……だから、理由が無いなんて言って誤魔化そうとしてるんじゃないの? ああっ! 分からないわ。そもそも、こんな呑気な風で、この人は本当に死ぬ気なの?)

 分からない。

 ひろしが本気なのか、そうで無いのか分からない。

 その事に、さなぎはなんだかイラついた。

 でも、さなぎは、今、イライラしたくは無いと思った。


 今夜は特別な夜なのだ。

 イラついたりなんかしてはダメだ。


 だから、さなぎは、また、空を見た。

 そうすることで、気持ちを切り替えようとした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る