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それは、一瞬で、地上に飲み込まれていった。
流れ星だ。
流れ星の消えた空を、二人は別々の事を思い、見ていた。
片方は、星が流れるのは、地上の誰かの命が尽きたからだと聞いたことが有るなと思い、片方は、流れ星が消えるまで、三回願い事を繰り返す事なんて無理だと思っていた。
「理由は……理由は、なんなんですか?」
空を見たまま、さなぎが切なそうに言った。
ひろしも、空を見たまま、「理由」と、呟く。
死ぬ理由……。
「理由が無いと、死んだらいけないのかな……死ぬ事に理由なんて、必要なのかな……」
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