どうして、こんなことに。
まさにその通りなんだろうか。
ぼくが言ったあの一言は、今使われるべき言葉だったんだと実感した。
何が起きたのか分からない。
フレンズがいない。
ぼくは、久しぶりにフレンズのみんなに、挨拶をしようとここに来たのに。
みんながいなくなってしまっては、
挨拶もできないじゃないか...
「グルルルルル。」
後ろから獣の唸り声が聞こえた。
ぼくの瞳には、
獣と化した サーバルちゃん、
いや、「野生」の「サーバルキャット」
がこちらを見据えていた。
そうか、そういう事か。
何かが変わったのは、ジャパリパークだけじゃなかったんだ。
この「サーバルちゃん」はけものでは
ない。
獣 の「サーバルキャット」なのだ。
でも、どこか怖がれない。
サーバル だからか?
かつて フレンズ だったからなのか。
もしフレンズの名残があるなら、
希望はまだある。
1歩、また1歩、サーバルの方へ進む。
フレンズなら、攻撃などはしてこないだろう。
------ーーー
現実はぼくの想像通りにはならなかった。
僕だって感じていた。
最初から。この予感を。
みんなはいなくなったんだ。
フレンズと呼ばれる者は、もう、...
サーバルを見つめている内に、
確かではないが、一つ、思いついた。
いや、考えたくなくても、頭に浮かんできてしまう。
この世界は。
このジャパリパークは。
フレンズたちは。
けもの ではなく。
獣に
変わったのだと。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます