懺悔4
翌日、起きると彼女の姿がありませんでした。私は部屋中を探しましたが見当たらず、靴も履かずに私は彼女を探しに行きました。
何日も何日も私は食事も取らず、愛する彼女を探し回りました。足の裏は傷だらけになり木々の枝で体が切れていましたが私は痛みすら感じませんでした。
それより彼女が側にいないことがこんなにも気が狂いそうなほど苦しいと改めて痛感致しました。
そして彼女を探して四日が過ぎたある日、山奥に小さな小屋を見つけました。
私はこんな山奥に小屋があるとはと思いながらもしかしたらという思いで小屋の扉を勢いよく開けました。すると怯えて震える彼女の姿がそこにありました。
私は安堵して胸をなで下ろすと同時に彼女がこの四日間、どれだけ怯えて過ごしたのかと心を痛めました。
私は彼女を安心させようと手を伸ばすと彼女は拒絶するように私の手を掃いのけました。
私は一瞬、訳がわからず彼女を見つめると彼女は必死な形相で言いました。
「貴方といるのはもう限界!私は貴方の所有物じゃないんだから!」
それから私は余りの衝撃にそこからの記憶がありません。ただ気がつくと手の甲にはびっしりと血が固まっていて私はただひゅうひゅうと音を立てる人間の姿をしたような生き物を引きずりながら森を歩いていました。
なにが彼女をそこまで怒らせてしまったのだろうか。あんなに愛し合っていたはずなのに。結婚を伝えるのが遅過ぎたのかも知れない。
私は自問自答を繰り返すうちにある答えに辿り着きました。
結婚より性交よりもっと肌身離れず一緒にいればいいんだ。
その晩から私は人間の姿をした生き物の看病をしながら夜な夜な出掛けるようになりました。
犬、猫、猪、鳥、熊、鹿、等、様々な生き物を生け捕りにしては私と彼女が一つになる為の実験を始めました。
犬に猫の体を縫い合わせて、熊に鹿の体を縫い合わせて、鹿に鳥の体を縫い合わせました。
しかし彼らは数日と持たず、体からどろりとした濁った緑の液体を垂れ流しながら顔をしかめたくなる程の異臭を放ちながら絶命して行きました。
私は何度も試行錯誤を繰り返しながら私と彼女の夢を大願する為、実験を行いました。
そんな実験を何ヶ月も繰り返していると一ヶ月が経っても動き回る犬と猫の混合生物が完成しました。
あの時は余喜びのあまり体のありとあらゆる穴から液体を垂れ流しながら私は歓喜したのを覚えております。
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