トロッコ問題ってつまりこういうことじゃね?

『私は、あなたに何を聞いていますか?』という問題だ。


これには、隠された主義がある。

『人を犠牲にする事は許されない』


だから、トロッコ問題に人数は関係ない。1対5だろうが、1対1000だろうが、逆に5対1でも関係はない。

1対1で考えれば、トロッコ問題は何を訪ねているのかが分かり易いだろう。


でも、反論もあるはず。

じゃあ、五人の命を犠牲にして、一人を助けていいのか?

この人は殺してはいけなくて、あの人は殺してもいいのか?

これは、前後が一体になっている。もしくは、前後がない。

だから、違う。


なので、言い方を変えます。

「5人は死にます。でも、1人を生贄にすれば助かります。」

もっと言い方を変えれば、「どんな理由があれば、人を殺してもいいのか?」

「誰かの命を救うためなら、殺しは許されるのか?」とも言い換えられます。


つまり、5人は死ぬ。それが始まりです。でも、助ける方法があるというお話しです。

この助ける方法が事を難しくする元凶です。


そして、この問題の隠れた立場は、『どのような目的のためにも命を犠牲にする事は許されない』というものです。

例え、命を救うためでも、それは許されない事である。

そういう立場であり、主義というのが隠れた前提です。



もっと分かりやすい例えをしましょう。


友達がお弁当を忘れました。

あなたは友達のために、売店や食堂から食べ物を強奪したり、クラスメイトのお弁当を盗むべきなのか。


五人が瀕死状態です。

あなたは医者です。

あなたの隣には生存者がいます。

その人の血や臓器を使えば、五人は助かります。

その人を殺して、他の人を助けるべきか。


トロッコ問題とは、

『○○のためならば、□□といういけないことをしてもいいのか?』

という問題です。


そして、もちろん。そんな事はしてはいけない。

この問題は、そういう主義に立っている。


友達がギターやりたいんだって。

友達のために、ギターを盗み、そのギターをあげてもいいとか。

そういう立場ではない。


だから、トロッコ問題は、

『○○のために、□□というとんでもない事をしようとしているぞ!』

その事に気づけ!という警告でもあります。

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