第24話 さらば即死太郎。



 魔法一武闘会、二回戦目の敵はなんと、ジョニーだった。



「我が名は――」


「あー、作者が考えてないので割愛っと」



 俺は持ち前の即死魔法で一回戦を簡単に勝ち進んだ。



「だが、息子であるわたしに勝てるかな?」


「俺の息子はもっと頑丈だ」



 冒涜されたに関わらず、ジョニーは平然と笑っている。



「たかがひのきの棒と皮の盾を装備した雑魚が、何を言っている」



ああ、ごめん。


 ぷっつんしちゃったわ。



「ふざけんなよ!テメェ!そのひのきの棒と皮の盾に産んでもらっておきながら、生命の神秘をバカにするなんて! テメェは俺を怒らせた!」


「お前の欲しているのは生命の神秘の快楽だろう?」



 うん。否定はしない。



「さあ、戦いを始めようか」



 ジョニーは火を噴いた。



「どうだい?わたしの華麗なテクニックは!」


「この、テクニシャンめ」



 俺は迫ってきた炎を即死させる、が――


「なに?」



 目の前の炎は即死されず、俺の方に向かってくる。



「残念ながら、お前の魔法の性質はよく分かっている。魔法を即死させる能力。だが、それは。そうだろう?」


「一猪口前に強敵面しやがって――」



 だが、ジョニーの言うことは確かに的確だった。


 現実の事象を即死させることもできる。


だが、ぱっと見ではそれが現実の事象なのか魔法による事象なのか判然としない。


 つまり、炎を操る魔法にも二種類あるということだ。


 一つは炎自体を作り出すもの。


 そして、もう一つは炎を操るだけのもの。


 炎を操るだけのものは実体が現実の炎なのである。


 つまり、ジョニーはどこからかライターでも隠していて、それを操っていたりするのだろう。


 だが、小癪な陰茎のことだ。


 きっと、魔法で炎を生み出し攻撃してくるに違いない。



「こんなときにタウンページが便利なんですよ!」



 俺と妹が日夜夜のプロレスごっこで鍛えた技が役に立つ時が来た。



「それって、きんしんそ――


「ばーか。俺が貧乳に興味を持つかよ」



 俺は拳に即死魔法の効果を付与する。



「この拳に触れたら即死効果が付与される。この意味、わかるよな」



(一定確率(笑)で)



「まさか、アサシンダガーか!?」


「どくばりでもいいがな」



 そして俺はジョニーに勝った。




第三戦 準準々決勝である。


「やっぱり、お前が相手か!即イキ太郎!」


 100人いる父親の一人、即イキ太郎が現われた。



「母親は即ハメ子だ!」



 最悪だ。


 こんな両親のもとに生まれたなんて。



「俺はお前たちを許さない! 行くぞ!」



 そして坊やは眠りについた。



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