第22話 たたかう
「しかたない。戦おうか」
「そうだな」
少し俺たちの足が浮く。
「苺。何が気に入らねえんだよ」
「ここは幼なじみを取り合って色々とあるシーンでしょう?」
「ねえよ、んなもん」
するとさらなる浮遊感が俺たちを襲う。
「トモカクオサナナジミヲメグッテタタカウゾー!」
「オー!」
俺たちは戦い始める。
だが――
「ふははは。即死太郎。お前も落ちぶれたものだな」
俺は簡単に浮遊魔法の餌食になる。
攻撃力ないとされる浮遊魔法。
だが、とても使い勝手がよく、戦闘では重宝されるものである。
「普通なら、自分にかけるものだがな。一度死ね」
低レベル魔法がゆえに範囲や威力の調整がしやすい。
梅の実と同じレベルで太古から暗殺に使われれてきた。
「適当なこと言ってるなよ。一度死ね」
「ふはははは。即死太郎。死を目の前に突き付けられた気分はどうだ?さぞ恐ろしかろう?」
「ああ。怖いよ」
俺は正直に言う。
「死ぬことの怖さはよく知っている」
「なんだ?急に真面目になって。まあ、命乞いするなら見逃してやらんでもないかな」
「お前のなすびを加えてでもしたくないね」
「変な風なプライドだな!それとぼくのマイソンはそんなに大きくない!」
「このふにゃちんが!」
「うるさいよ!大声出すなよ!」
ガルマはニタリと笑う。
「さよならだ。我が強敵と書いて友よ」
「いや、どこに強敵要素あったよ」
俺はただ捕まっただけじゃねえか。
「ちょっと待った!」
その声が聞こえた時には、もう俺はトマトになっていた。
中ふ頭のポラメニアン。
来るのおせぇよ。
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