第8話 こんどこそ かくせい
俺たちは突き当りの角をまっすぐ行ったところにあるトイレのとなりの監獄の最奥にたどり着いた。
「最奥にたどり着いたらダメだろ。一度死ね」
「俺はな、かねてから牢獄に行ったらし尿飲用健康法を習いたいと思ってたんだ」
「じょじょってさ、普通にこの小説よりも過激だよね」
中ふ頭のポラメニアンが普通の口調になると誰がしゃべっているのかわからない。
「だが、最奥に待つラスボスを倒せばゲーム終了だ」
ノーコンティニューでクリアだぜ!
「しかし、えぐぜいどはキャッチコピーの割りに内容が重かったでございますな」
最奥で待っていたのはやはり、あの人だった。
「けんぞー……」
そこには100人いるけんぞーの中の一人のけんぞーが立っていた。
「残念ながら、わしはけんぞーではなく、GONZOだ!」
咲がアニメ化されるってよー!
「いつの話をしておるのじゃ」
「ごんぞーさんよ。俺はお前を倒して異世界会トータルしてやるぜ」
「わしを倒せるとでもいうのかな?」
ごんそーから出るのは二つの龍のスタンド。
「
「大抵自分の能力を説明するヤツは負けるよな。あと、料理マンガで最初に審査されるヤツと」
「つっこむとこ、そこじゃなくね?一度死ね」
しかし、あの揺れる胸は、なんなのか。
きちんとブラをしているのだろうか。
そうでなければ、大分垂れているのでは――
「ばかめ。巨乳は大抵垂れているというもの。あまきじゅんの胸などよくみるのじゃ」
「じじぃ!ぐらどるのお腹については触れてはならないことだぞ」
俺の怒りは有頂天に達した。
「だが、じょじょを読んだ俺にはお前のスタンドの能力は知れている!
ずばり、触れたものを巨乳にしてしまう、誰もが欲しいスタンドだ!」
「お前、本当にちゃんと読んだのかよ。一度死ね」
「6部とかさ、能力が難しいんだよ。ぐーぐーどーるずとかまでは分かるぜ。
似たようなスタンドいたな5部に、とか思わないこともなかったけどよ。
でも、きっすってなんだよ。あれ、いまでも能力の詳細がわかんねえぜ。
それと、赤ちゃん関係とか、突然現れたでぃお様の息子とか。
目に見えない生物ってなんだよ。
もう、わかんねえよ!」
「ですが、即死太郎。あやつを倒さねば巨乳にすることもできませんぞ」
「はぁ?何言ってんの?
俺が巨乳になるに決まってんだろ?
そうしたら、揉み放題じゃねえか!」
「それで本当にいいのかよ。一度死ね」
キル=ユーの言葉で俺は愛に目覚める。
「そうか。俺が間違えていたんだな」
「面倒くさいので始めるぞ」
ごんぞーはふーすいけんぽーを繰り出した。
「お前の対になっているもう一つのスタンドの能力。それは触れたものを透明にするというものだな」
「本当に原作を読んだのじゃろうか」
俺はごんぞーの攻撃をライフで受けた。
「ぐぼはっ」
俺は体中から血を流す。
「何故ライフで受けた。何だ!?その不敵な笑みは!?」
「お前には分からねえよ」
俺には背負うべき宿命があるんだ。
「俺はな、ずっとずっと探し求めていたあくまのみがあったんだ。
それをお前が持っている。
お前のせいで俺の夢は一つ消えてしまったんだよ!」
すけすけのみ。
我らが青春の幻影。
「だから、お前だけはぜってーにぶっ殺す!
ぶっ殺して、あくまのみを手に入れる!」
「スタンド設定はどこに!?」
ごんぞーにそう問われて俺は気付く。
「まさか、お前はごんぞーじゃなく、じんべーだったのか!」
「いや、ちげぇし」
「じゃあ、えーす?」
「どっちでもねえよ」
「むしろどふらみんごという線も――」
「それはネタバレだかんね!アニメ楽しみにしてる人に土下座すべきじゃろ」
俺の体を重力が襲う。
まさか、これは――
「メテオ」
「ほわちゃあぁあぁあぁあぁ!」
これがやりたいだけでした。
「たちばなさん!おんどぅるらぎったんですか!」
「我らの目的――それは――」
「別に興味ねえよ。もっとエロい話しろよ!息子が猛らねえぜ!」
だが、こんな重力の中、息子が滾る訳がない。
「例え貧乳同士でも、百合ならばどうじゃ。
むしろ、巨乳百合はじゃんぬ同志でないと成立しないのではないか?」
「うおぉおぉおぉおぉ!」
こんな重力の中でも俺の息子は元気に天を突く。
これはまさか――
「しゅらから勝手に盗んだ技――えくすかりばぁ!」
うほっ。
「と見せかけて、俺にはメテオを破る秘策があったのだ」
「なん…だと…」
そろそろメテオが飛来する。
そこで俺は宙に浮いた。
「メテオはジャンプで防げる!」
これでチートでサクサクゲームクリアだ!
だと思った?
人生そんなに甘くはねえよ。
メテオにはグラビデ効果が付随している。
つまり、勘のいい読者はお分かりだろう。
無茶苦茶重力が効いてる中でジャンプなんてできるか、ボケ。
「ジ・エンド」
俺はメテオに消された。
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