第4話 仕切り直し

「この男の娘を――」



 メテオ。



 仕切り直し。



「この娘を返してほしければ、ぼくと戦って勝つんだな」


「なあ、俺の通っている学校の名前を知ってるか?」


「それと何の関係がある」


「俺の名前を言ってみろぉ!」


「また悲劇を繰り返すのか!」


「俺の通っている学校はなぁ、平坦学園って言うんだ」



 そんな言葉を発するだけで悲しくて涙が流れる。



「知ってるか?誰一人としてAカップを超える女はいないんだ。40過ぎのおばちゃんでさえ平坦なんだぜ?俺は入る学校を間違えたよ」


「どうした?戦う前から怖気づいたか」


「男の方がおっぱいでかいからよぉ、毎日デブのおっぱいを触らせてもらってるけど、なんだかちげぇんだよ。おっぱいはなぁ、女についてるからおっぱいなんだよ!あと、でかくねぇとおっぱいじゃねぇ!」



 そいうことで、俺は帰ることにする。






「待てよ。女はおっぱいだけじゃねえだろ?」





「なん……だと……」




 俺はライバルキャラを振り返る。



「ガルマ。お前、さっきなんて言った?」


「シャア、謀ったな、シャア!」


「そういうのいいからさ、ちゃっちゃと言ってくれ。膀胱炎になるから」


「我慢してたのかよ。そこらでしろよ」


「しねえよ。してる途中に犬に息子を連れ去られたらどうするんだ!一度失った命は二度も戻ってこねえんだ」


「コンティニューしまくりのお前が言うか」


「お前だってコンティニューしたじゃんか!というか、もう作者にも世界観がわからなくなってるぜ!なんだよ、コンティニューって」




「女がおっぱいだけだと思うな!」



「なんだと!?」



「女はな、顔がある、髪がある、スカートがある、パンチラがある。すなわち、それだけで男のロマンじゃないのか?」



「はっ」




 俺は今さらながらガルマに捕まっている幼馴染に魅力を感じる。



「なあ、奈々未。俺、色々と間違ってたよ。だからさ、ガルマを倒してお前を救ったら、パンツをくれるよな」


「やるわけないでしょ」


「うそだろ!?なんのための幼馴染だよ!」


「幼なじみ、なんだと思ってんのよ!」



 何故だか幼馴染に逆ギレされる。





「バカだな、即死太郎。パンツをそのまま要求するなど」





 いけすかないことに鼻で笑われる。





「パンツは穿いてなきゃ意味がないだろ!」




「お前、なんていいことを言うんだ!」





 だが、男には譲れないものの一つや二つ、あるんだぜ。





「でもな、脱ぎたてのホットパンツをかぎかぎしたり、むふむふしたりしたいだろ!」




「くそっ。ぼくとしたことが、どちらも選べない――」




「そろそろセクハラで訴えるけど(力に)」


「待て、奈々未。話せばわかる。俺とガルマはこうやってともに分かりあえたじゃないか。なら、俺とお前とだって分かりあえるはずだ!」


「どこにそんな要素あった?」



 奈々未は無慈悲にもメテオを放った。

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