第26話 東アジアで最も障害者を雇わない国になった障害者雇用1%の日本政府
+中国の障害者雇用率2%に負けたくなかったので嘘をついた障害者雇用率1%の日本
大学の食堂で、リコはいつものように朝食を食べながらテレビのニュースを見ていた
ニュース「政府が障害者雇用を水増ししていた問題で、実は日本の労働者に占める障害者の割合は1%であることが判明しました」
ニュース「もっとも社会参加の進んでいない精神障碍者は労働者全体の0.1%まで下がり・・・」
リコ「嘘をついてまで、日本社会は障害者を雇いたくないのか・・・」
そこに、コンが現れる
コン「そりゃ、精神障害者は社会に居場所もなくテロをやりたくもなるわな~」
リコ「あっ!コン部長・・おはようございます。」
コン「リコくん!おはよう!元気?」
リコ「ええ。まぁ」
ニュース「この結果、日本は中国の2%を下回り東アジアワースト1位の障害者の社会参加率になりました」
コン「ええ!!恥ずかしい!!!ワースト1位だって!アタシのテストみたい!」
リコ「あはは・・でも、なんで素直に低いと認めなかったんでしょ?」
コン「日本社会は、いつもそうよ!」
コン「失業者が増えれば、それはニートだと差別して誤魔化し」
コン「自殺者が増えれば不審死が増えた。異常死が増えたと誤魔化し」
コン「餓死者が出れば、衰弱死と言い換え」
コン「精神障害者や知的障碍者が事件を起こせばヒキコモリと誤魔化し」
リコ「確かに言われてみれば、そうですね」
コン「これは、昔からそうなのよ!常に日本は素晴らしいんだ!と言いたくてたまらない!日本政府と日本人」
コン「戦前でも、こんな話があった。日本の兵隊は、砲弾神経症になる人がいない。天皇陛下と日本の母親の教育がいいからだ!」
コン「欧米人は砲弾神経症にかかり、戦争で精神障害者になるからダメな奴らだと・・」
コン「しかし、日本も太平洋戦争が終わると、やはり精神障害になるまで必死に戦った兵隊さんがいた」
コン「睡眠不足になりながら怖い思いをして一生懸命戦い。精神障害者になって帰ってきたら非国民で日本人じゃない!と罵られる。これが日本社会ですよ」
コン「戦後は戦争で負った心の傷や戦後の貧しさからヒロポンという覚醒剤を使用する人が溢れ覚醒剤精神病患者が増えちゃった」
コン「戦争をやれば、ある一定数。人種や国に関係なく精神障碍になってしまうのです。アタシは、これを知って人種至上主義が、いかにくだらないのか!と思ったね」
リコ「でも、欧米は障害者の社会参加が低いのに日本はなぜ低いのを改善しようとしなかったんでしょう?国際会議の場とか、どうしてたんでしょうね?」
コン「それは、きっとこうだったに違いない!」
アメリカ「まーた障害者の社会参加率をあげちゃいましたよ!ハッハッ!」
イギリス「さすが!アメリカですな!でも、4%では、まだまだですね。イギリスは労働者の12%が障害者ですから・・」
トルコ「ハン!欧米諸国なんて大したことないね!ウチは労働者の15%は障害者なんだぞ!」
フランス「フン!たかが15%ですか・・・ウチは18%ですが・・何か?」
トルコ「なんだと・・・」
ドイツ「やはりトルコは強権的な野蛮な国だ!」
トルコ「なんだと!ドイツは9%のくせに!」
ドイツ「おまえらが難民の面倒をみないからだ!難民の世話で大変なんだよ!」
トルコ「なんだと!お前ら西欧とアメリカがイラクで戦争しなければ・・・」
EU「はいはい!みんな!仲良くしようね!我々EUは、みーんな。労働者の12%は障害者で共存共栄できている先進社会なんですから・・」
EU「本当に非人道的なのは、あの国ですよ!ホラ!あの国!」
フランス「あぁ・・なるほど・・」
ドイツ「中国なんて障害者に酷いことをしているに決まっている。あいつら人権なんて全然守らないんだから」
中国「コホン!我が国、中国だって障害者を社会参加させていますよ!」
イギリス「いくらですか?1%?」
中国「ぶ、無礼な!2%だ!」
フランス「プッw2%??話にならないな!フランスの9分の1じゃないか!」
アイスランド「ふぅ・・ウチは4%。中国に勝った。EUではビリだけど、世界ではビリじゃない!ダウン症児の中絶率は世界1位だけどな!」
中国「私たち中国は、あなたがたの国とは障害者の認定基準が違います」
アメリカ「というと?」
中国「中国では内部障害者。つまり心臓病や糖尿病は身体障碍者に含みませんし、身体障碍者という言葉もありません。聴覚障碍者、視覚障碍者、肢体障害と分けています」
EU「それは、いいのか悪いのか・・わからないが、まぁやはりアジアはだめですな・・やはりヨーロッパが一番!世界で進んでいるんですよ!アハハッ!」
中国「ぐぬぬっ・・アジアには韓国だって!日本だって、まだいる」
韓国「中国と同じにしないでください!私たちは3%も雇っています!私たちは白人社会と同じ先進国家です」
中国「うそをつけ!韓国政府の省庁の3分の1は雇ってないじゃないか!3%もほんとかどうか・・・せいぜい2%だろ」
韓国「な、なにを!ばかな!韓国は白人社会と同じ先進社会なんだ!」
中国「いや!待て!待て!韓国よ・・共に日本に侵略された仲ではないか。侵略戦争をしてきた日本はきっと酷いに違いない!オイ!日本!」
日本「は、はい!な、なんでしょう!」
中国「お前は、先の侵略戦争を反省し、人道的になったんだよな!」
日本「は、はい・・・そうです・・」
中国「じゃ、日本は障害者を、いくら社会に参加させているんだ!労働者の何%が障害者なんだ」
日本「そ、そ、それは・・・」
アメリカ「ハハ!ばかだね!日本はアメリカと同盟国なんだからアメリカのように4%に決まってるさ!日本はトモダチさ!」
EU「いやいや!何をおっしゃる!日本はEUの重要なパートナーであり、G8の国ですから、EUと同じで10%台は超えているでしょう!」
韓国「ハン!日本が、そんな素晴らしい国なら対馬を韓国にとっくの昔に返還して徴用工や慰安婦問題で謝罪しているに決まってる!」
日本「対馬は日本の領土です!ついでに竹島も返してください」
中国「で、日本は、いくらなんだ?」
日本「精査中です・・」
中国「日本は、いつもこうだ。なんでもかんでもあやふやにして、ごまかす。尖閣諸島は中国の領土なのに・・」
日本は「尖閣諸島は日本の領土です」
EU「答えられないのは、おかしいですよね?答えられないような数字なんですか?」
日本「ぎくっ!そ、そんな、ま、まさか・・」
韓国「じゃ、いくらなんだ!」
日本「1パー・・・いやいやいや!」
日本(くぅぅぅ!!ど、どうすればいいんだ・・・1%なんて・・G8に加盟しているのに言えるわけがない・・)
日本(2%の中国より低いなんて10%台が当たり前のEUに知れたら・・・)
日本の想像の中のEU「ええっ!日本って1%しか雇ってないの?中国以下じゃん!日本とパートーナーシップ結ぶのやめーよっと」
日本(なんてことに!!!くぅぅ!!!はっ!も、もしアメリカに知れたら・・)
日本の想像の中のアメリカ「日本って・・中国と同じだったんだんだね・・もうトモダチやめましょうか?沖縄にいてほしくないようだし実家のグアムに帰らせていただきます!」
日本(はわわ・・・どうしたもんか・・そうだ!いつものように誤魔化せばいい・・)
過去の日本「確かに無職が増えてますが・・失業者が増えたんじゃありません!ニートが増えただけです!日本の景気は問題ありません!日本は株価が1万円割れましたが景気はいいんです!」
日本(そうだ!いつも!いつも!こうやって誤魔化してきたんだ!障害者を雇ってなくても手帳がない眼鏡でも障害者にすればいいんだよ!)
日本「コホン!」
一同「ん?」
日本「日本は労働者の2.7%が障害者で社会に参加させています!( ー`дー´)キリッ」
日本(ほんとは1%で中国以下だけどな( ^ω^)・・・)
アメリカ「オゥ!あと、1.3%上げればアメリカと同じですね!頑張ってくださいね!」
日本「いやっ~これからも障害者の社会参加を促進したいと考えているんです!アメリカのご指導を今後とも、よろしくおねがしますよ!」
アメリカ「OKね!やっぱり日本はアメリカのトモダチね!」
EU「フン!まぁ中国よりはマシ。東アジアの中で一番日本が2.7%で高いんだな・・仕方ない日本が一番マシだから日本と協定結ぶか・・」
日本(本当は東アジア最下位の1%だけどな( ^ω^)・・・)
中国「ちきしょ!小日本に障害者の社会参加率で負けた・・2%じゃだめだ!これから障害者の支援を拡充するか」
日本(本当は中国の2分の1の1%で負けてまーす( ^ω^)・・・)
韓国「く、くやしいぃ!!日本なんかに負けた!寿司も相撲もピザも韓国が起源で韓国がすべて日本に勝っているのにぃ!障害者雇用だけが日本に負けた!」
韓国「やっぱり!自分たちで3%雇うと法律で決めたのに!実は2%しか雇ってないなんてやっちゃだめだ。自分で作った法律はきちんと守らないと、誤魔化すのをやめよ・・」
日本(誤魔化しって、めちゃめちゃステキやん!障害者を雇用しなくても本当は1%しかないのに2.7%と眼鏡をカウントして誤魔化せば、みんなから評価される)
こうして日本は労働者に占める障害者の雇用率を40年も誤魔化し続けたのである・・
日本(だ、だって~!中国の2分の1の1%とか東アジア最低の社会参加率なんて国際会議の場で恥ずかしくて言えないよ~日本は中国以下の野蛮国家なんてね・・)
北朝鮮「ん?障害者の社会参加率だって?わが国には障害者というものは存在しない( ー`дー´)キリッ」
コン「ってことになったんじゃない?」
リコ「本当に、ありそうだから、困る・・・」
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