第2話 少女との出会い
夢を見ていた....
そう夢を見ていた....
「ゆ...め...じゃない!!」
耳に刺さる高い声が聞こえてくる....
ふわふわと浮いているかのような感覚....
しだいに頭がすっきりと記憶が鮮明によみがえってゆく
「いい加減起きなさいよ!!」今度ははっきりとそう聞こえた。
誰かに起こされるなんてどれぐらいぶりだろう...そんなことを思いながら目を開ける
見慣れない天井
それと少し気が強そうな少女が一人...
「やっと起きたのね!あなたをここまで連れてくるの本当に大変だったんだからね」嬉しそうに話す少女、年齢は14歳ぐらいか...
「はぁ…それで君は?」気が付けば少女にそう尋ねていた。
「あなた礼儀も知らないの?私あなたより10は年上よ」
そんなまさかどこから見ても中学生ぐらいじゃないか!!
綺麗な紫色の瞳に、伸びきっていながらもどこか繊細さを残した髪が特徴的な少女...
この子は一体何者なんだろうか、そんなことを考えていると...
「まぁいいわ、シュナそれが私の名よ、気分はどうかしら?みつる君?」
シュナ...やっぱり会ったことも、聞いたこともないな...まぁ田舎暮らしの俺がこんな美少女と面識がある方が不自然な気もするが....
だがそうなるとこれはどういうことなんだ....この子は確かに僕の名を口にしたんだ。
「なにぼーっとしてんのよ?わざわざ心配してあげているのに」
そんな事を言いながらグィッと顔を近づけてくる少女
さすがに年下に見えてもここまで近づかれると照れてしまう
そんな事を誤魔化すかのように返答する
「あっごめん少し考え事をしてて、そんなことより僕君と会ったことあるっけ?」
普段からあまり人と話さないからかつい癖で言葉の前に「あっ」と言ってしまったいつも部屋で缶詰生活をしているが故の弊害だろうか?
そんな事気にもしない顔で少女はこう答えた
「ないわよだって私、神様だもん!」
どうやらいつの間にか僕は死んでいたらしい....?
異世界管理事務 タノミ @tanomi
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