第5話「新キャラを追加しました!」
シスターナナ、ウィンタープリズン、マジカロイド、クラムベリーと、これまであまりスポットが当たることがなかったキャラクターが活躍するエピソードです。短編からは「ロボットと修道女」のネタを拾って、マジカロイドやシスターナナの描写を増やしています。バトルシーンは戦闘巧者同士ということもあって、前回よりは見れたものになっていたと思います。
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短編の内容を絡めてマジカロイドの出番を増やしてます。この人は原作だとねむりんとどっこいの影の薄さで、かませ犬以上の役回りではないのですが、アニメでは現金なキャラ付けで存在感を示すと同時に、シスターナナのいかがわしさを遠回しに暴露するという活躍も見せてくれました。
シスターナナは、早見さんがだいぶオーバーアクト気味に演じられてますね。変身前の、奈々の姿の方が落ち着いてて普通にいい人っぽいという逆転が起こってるのがおもしろいところ。ただ、変身後の不自然さを考えると、この普通っぽさも怪しいぞ、という深読みを誘うややこしいキャラクターになってます。
次にウィンタープリズンですが、この人はタチっぽい見てくれなのに、とことん受け身で巻き込まれ体質なんですね。カラミティ・メアリ、クラムベリー、スイムスイムと次々に喧嘩を売られる。それも元をたどればだいたいシスターナナのせいなんですね。この人はそれがわかっていながら彼女のそばにいるんです。しかも奈々が楽しいならそれでいいかってスタンスで、特に諫めようともしない。
包容力があると言えば聞こえがいいですが、要は共依存なんです。この人も奈々にべったり依存してるから、それを失うようなリスクを冒せない。奈々にとってのパートナーというのはつまり、彼女の幻想を守ってくれる人ですから、それを壊すようなことはできないんです。
だから、この人自身は空っぽなんですよね。「キャンディーを奪いに行ったのかも」と懸念を抱きつつ、それを直接は告げない。どうでもいいんですね。マジカロイド同様、魔法少女に変身することが自己実現と結びついていない数少ない例外でもあります。むしろ、変身前に積極的に寄せようとしてるとこにこの人の人柄が窺えます。
また、このカップルにスノーホワイト、ラ・ピュセルが重ね合わせられているところも見逃せません。おもしろいのが、小雪が頬を赤面させるとき、相変わらず中学生颯太は出てこなくて、ラ・ピュセルの姿で想像しているところです。ここにやはり同性同士のカップルが重ね合わせられることで、この中学生ペアのあり得る未来として提示されているんですね。1話で述べた、性差の未分化な関係性に変化が生じはじめているわけです。そしてこの二組の「騎士」に横恋慕するかのように立ちはだかるのがクラムベリーなんですが、彼女に関しては次回。
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