第7話 高柳さんだってたまには怒る
僕はこう見えて、活動範囲が結構広い。自作を登録しているWEB小説投稿サイトはオリジナル二次創作含めてそれなりにある。
投稿している作品は各サイト共通のものもそれなりにあるが、基本的にサイトによって違う。例えば、此処カクヨムではこのエッセイやカクヨムのコンテスト用に書いた短編なんかがカクヨムオンリーの作品となる。
当然活動形態に関してもサイトごとに違っていて、カクヨムでは割とコメントを書いたり日記を書いたり色々とやっているが、他サイトでは作品の投稿しか行っていなかったり、逆に読み手専門に近い活動しかしていなかったり、本当に様々だ。
今回は、そんなサイト上での活動中に体験したある出来事についてを話題にしよう。
かなり毒を吐いているので、そういう雰囲気が嫌いな方はどうぞ此処でブラウザバックしてほしい。
そのサイトでは、僕は書き手と読み手半々の割合で活動している。最近読み手として読んだ作品に対して積極的に感想を書くようになったのだが、とある作品に書いた感想を、その作者に攻撃的コメントとして認識されるということがあったのだ。
僕は元々辛口コメントしか書けないかなりの毒舌家なので、書いた感想を作者に誹謗中傷と勘違いされてしまってもまあ仕方のないことだというある程度の諦めのような思いはある。人間には色々なタイプがいるから、中には辛口コメントを書かれるのが嫌だと思う人だっているだろう。
そのことに関しては別にいいのだ。僕の書いたコメントを作品に対する批判だと捉えられて無視されることも、まあ思うところはあるがそれはそれで構いはしない。
それだけだったら、僕は此処でこんなことを話題にすることはなかった。よくあること、その一言で片付いてしまう問題なのだから。
では何が気に食わなかったのかというと、その作者が堂々とこんなことを言ったのである。
「作品を読んで評価してくれない読者は自分にとっては読者じゃない。そういう人には自分の作品を読まないでほしいし、感想も書かないでほしい」
かなり要約してはいるが、こんなことを言ったのである。
この発言には、僕はカチンときた。
此処でこの作者が述べている『評価』とは、いわゆる作品に対して付けるポイントである。そのポイントが高ければ高いほど、その作品はそのサイトでは注目度が上がってランキングの上位に行く。まあWEB小説投稿サイトでは比較的何処にでも存在するシステムである。
この作者は、自分の作品にポイントを入れない読者は意見を聞く価値もない敵だとばっさり切って捨てたのだ。
書き手は本来読者を選ぶことができない。WEB小説投稿サイトといて不特定多数の人間が利用している世界ではなおさらだ。
そこで自分に共感してくれる、応援してくれる読者だけを接客してその他を無碍に扱うのは違うんじゃないかと思うのだ。
一体この作者は何を目的として作品を書いているのか。
ランキングの上位に名前を連ねるため?
そのためならば、純粋に作品を見つけて読んで感想を書いた読者を、作品を評価してくれなかったからといって敵視して切り捨てても許されると思っているのか?
僕は普段滅多なことでは怒らない方ではあるが、これには流石に頭にきた。表面上では何もないように取り繕って平静を装ってはいるが、頭の血が煮えたぎっている状況である。もしも木刀を渡されてそいつを自由にしていいと許可を貰ったら、遠慮なく顔の原型がなくなるまで殴り倒していると思う。それくらい憤りを感じている。
(まあ、この怒髪天が元になって今執筆中の闇堕ち勇者のネタを思いついたのだから、ただ腹を立てるだけでは終わらせないのが僕という人間なのだが)
僕は今後も色々な人の作品を読むし、感想も辛口ではあるが誠意を込めて精一杯に書くだろう。そのスタンスは今後も変えることはない。
作品を心から応援したかったら、下手なりにレビューだって書く。こんなの応援してるんだかけなしてるんだか分からないよと付き返されても、その時はその時だ。書くだけは書かせて頂く。そのレビューでその作品の作者が元気になってくれるのならば、それだけで僕も嬉しいからだ。
件の作者だが、これまでに結構色々な作品を書いてきたみたいで、そこそこ人気があるらしい。作品に付けられた評価ポイントもかなり高い方だ。
文章力もしっかりしているし、内容も面白い。作家としての腕前だけは、僕もその作者のことは認めている。
だが、これから先、僕がその作者の作品に対して感想を書くことは一切ないだろう。
そっとページを捲って内容を読んだら、無言で立ち去ろうと思っている。
僕を敵認定して感想も書かなくていいと先に言ったのは向こうなのだから、こちらもその通りにさせてもらうまでだ。
僕は自分がぞんざいに扱われたから腹を立てているのではない。この作者の考え方には賛同できないと、そう言っているだけである。別に晒して吊るし上げる気などさらさらないし、これから先この作者が書籍化デビューしてプロ作家となっても、それを反対する気もない。そうなったら勝手にやっていってほしいと思う。そこだけは勘違いしないでほしい。
だが、願わくば。こういう読者を選り好みするような根性の持ち主は、早いところ読者たちから愛想を尽かされてこの舞台から退場してもらいたいものだ、と思っている。
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