B.キャリーバッグ(3分)

海外での仕事からの帰り、空港の荷物受け取り所でキャリーバッグを取り違えた。

Bさんが気付いたのは空港を出て、自宅にたどり着いてからのこと。

深夜、一人暮らしの部屋の中で彼女は息を飲んだ。

中にはゴミ袋に包まれた犬の死骸が入っていた。

取り違えられたであろうBさんのキャリーバッグには、仕事で使った書類とともに彼女の連絡先も入っていたはずで。

さっきから執拗に自宅の電話が鳴り続けている。

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