第2話 スカウト2
翌日。俺の代わりに現実を教えてもらおうと、歌山を事務所に連れて来て社長に合わせてみた。しかし、その反応は意外なものであった。
「この子いいじゃなーい」
「え、そうっすか? ども」
歌山は社長のパーソナルスペースを凌駕するらしい。ナメまくった自己PRだったにも拘らず、社長は好意的に歌山を受け入れた。口ピアスについても何ら咎めることはない。
「とりあえず採用だけど、どうせならユニットを組んでみたら? そうね……クール系の子ならバランスもいいと思うわ」
……というわけで、俺はもう一度スカウトするために街へ出ていた。原宿はもう懲り懲りなため、その周辺は避けて下北沢を選んだ。
歌山の趣味はパンク系の音楽鑑賞なので、相方もサブカルチャー色のあるキャラが望ましい。例えば、読書とか舞台観賞とかが妥当だろう。舞台女優からスカウトした方が手っ取り早いのだが、それは社長の本意とは外れている気がする。何より、人間関係の楔があるのは俺が個人的に面倒臭い。
全くの素人からカリスマ性を見出そうと、俺は地道に通行人を眺める。原宿よりかは個性的な服装の女性が多かったが、今日は平日だ。歌山のことも考慮して、できれば制服姿の少女を狙った方がいいだろう。主張しすぎない学校制服の色味なら、人混みの中でも美人オーラが抜きん出ているはずだ。
そう信じて道端を突っ立っているが、なかなか理想の人物は現れない。可愛い女子高生はいる。だけど、そうじゃない。可愛いだけの女性じゃ駄目だ。なんというかエヴァンゲリオンの綾波レイのような、一人で風の強い砂浜を歩き、季節外れの海を眺めている白いワンピースの、不思議系クールビューティが欲しいのである。
だからと言って、湘南や大洗でスカウトをする気にもなれない。池袋か神田へ場所を移すことも考えながら下北沢を一通り歩いていると、あるカフェの窓から店内に飛びっきりの美女を発見した。
肩まであるセミロングの黒髪に、頭頂部からはみ出たアホ毛。文庫本へと目を落とすその見目は麗しく、椅子に座る正しい姿勢は深窓の令嬢のよう。
思わず息を呑んでしまうほどの美人。これこそ俺の求めた人材だ。さっそく接触を図るため、俺は彼女のいる店内へ足を運んだ。ウエイトレスに別のテーブルへ案内され、ブレンドを注文する。そしてそこから彼女を観察してみた。
今となっては珍しい、紺色のダブルボタンワンピースタイプの制服を着用している。スカート丈がひざ下まであり、細い足を白のハイソックスで覆っている。靴、ベルト、腕時計などの小物を黒でシックにまとめず、ブラウン系のレザーで統一することによって、ヨーロッパのような流行りのレトロ感を生み出していた。中に白シャツを着こんでいるのだろう襟首には、翡翠のブローチが鈍く光っている。
彼女は自分で注文した紅茶には手を付けず、一心不乱に本を読み耽っていた。ミステリアスな雰囲気に加え、俺の想像力が加速していく。もっと彼女のことを知りたいという、好奇心が膨らんでいく。そう思うと居ても立ってもいられず、俺は彼女に話しかけることにした。
「すみません。少しお話よろしいですか?」
「…………」
声をかけられた彼女は本から顔を上げると、少し長い前髪の隙間から見える大きな瞳で、俺を訝しげに睨んでいた。その目は不満を訴えているようである。
「読書のお邪魔をして申し訳ありません。私、こういう者です」
「……宇喜田興業の、末永未来?」
名刺を渡して確認している間に、さり気なく彼女の対面に座る。
「はい。そこでプロデューサーをしておりまして、アイドルをスカウトしている最中なんです。お名前を伺ってもよろしいですか?」
「……大越輿子(おおこしこしこ)」
変な名前だなぁ……。だが、名前を聞けたということは、意外と警戒心が薄い。回りくどい言い回しはせず、単刀直入に本題へ行こう。
「初めまして大越さん。アイドルに興味はありませんか?」
「興味ない」
瞬殺でした。だが、俺は諦めの悪い男。このくらいでは凹たれない。
「まぁ、そう言わず。お話だけでも……」
説得を試みるも、大越は席を立って店を出ていってしまった。彼女の分の会計も支払い、慌てて後を追いかける。駅の方を見渡すと、大股で歩く大越の後ろ姿があった。
「ちょっと待ってくれ!」
急いで駆け寄り、大越の手を掴む。振り返った彼女の手には、ファブリーズの容器が握りしめてあった。
「しつこい!」
「は? ぎょええええええええええぇぇぇぇ――――――――っ!」
痴漢撃退スプレーを目に吹きかけられ、激痛でシャウトのような悲鳴を上げる。目が焼けるように熱い。歩道で人目を憚らず、両目を抑えて地面をのた打ち回った。痛みで涙が止まらず、目を開くことができない。
アイドル候補の大越を逃がさぬよう、なんとか気合で瞼を開くが、もう既に彼女の姿は視認できる範囲から消えていた。駅まで走る気力も尽き果て、静かに眼球の回復を待つ。
……というか、これだけ通行人が多いというのに、誰も俺を介抱しないっていうね。まぁ、いいんだけどさ。厄介事に巻き込まれないようにするのは、現代人の賢い選択だよ。
個人化社会が進んで未来の不安や孤独感が加速していっても、俺は彼らに偶像となる理想を売りつける商売をしているのだから。彼らが厳しい現実に明け暮れる中で、俺は優しい嘘を提供しているのである。バンドを辞めた今となっては、文句など言えない。
薬局で目薬を買い、ガードレールに腰かけて一息つく。慎重に目薬を差そうとしていると、いつの間にか目の前に大越輿子がいた。
「うおっ! どうしたの?」
「………………」
なかなか喋ってくれない。沈黙の間に、またいつスプレー攻撃が来るのか、戦々恐々としながら話し出すのを待つ。
「……その、やっぱりアイドルに興味あります」
鞄を胸に抱え、少し顔を俯きがちに言う。こちらとしては願ってもない申し出だが、だったら最初からスプレーを目に吹きかけるなよ、という文句もある。強引な俺が悪いけど。
「どういった心境の変化? よかったら聞かせてくれない?」
「……なんというか、このままでいいのかなって……。でも、どうしたらいいのか自分だけじゃ分からなくて…………」
若さゆえの、将来の不安に対する焦燥感は解らないでもない。しかし、これからアイドルになろうと思えば、さらなる試練が待ち受けている。アイドルになることを拒絶していた彼女なら、容易に想像できるはずなのだが。
「とりあえず、事務所でレッスンとか見学してから決めるか?」
迷っているとはいえ、本気になれない人間をアイドルに引き入れるわけにはいかない。一目見てスカウトしたとはいえ、俺にだって少女を預かる責任感はある。
「俺は君にアイドルの素質があると思ったからスカウトしたんだ。でも、最終的な判断は自分で決めるしかない。どうする?」
「……………………やる」
こっちが心配になるくらい、長い逡巡だった。本当に本気なのか疑わしかったが、迷った末に意を決したからには、大丈夫だろうと信じる。
「見学してからでも遅くはないぞ? 本当にいいのか?」
それでも念の為、最後の確認を取る。アイドルという職業の性質上、一度でも世に出回ってしまうと社会復帰が難しくなる。後悔してからでは遅いのだ。
「しつこい」
親切心への返答はファブリーズだった。非情である。
「わ、分かった! それじゃ後日また連絡するから、指定された日に事務所へ来てくれ」
まさか生きている内にファブリーズで脅される日が来ようとは、たまったもんじゃない。とにもかくにも、これでアイドルのユニットが組める。かろうじて首の皮が繋がったが、同時に爆弾を抱えたような気分だ。
「…………」
大越は帰ろうとせず、無言で俺を睨み付けていた。
「まだ何か?」
これ以上の詳しいことは契約内容の話とか、機密情報も含まれるため、事務所でないと手続きができない。
「……初対面の時と口調が違う」
何を言い出すかと思いきや、当たり前のことを指摘してきた。
「大人はビジネスとプライベートを使い分けなきゃ、社会で生きて行けんのよ。大越もアイドルになるなら、きっとそうしなければいけない場面が出て来るぞ」
この疑問が素直に浮かんでくることから推測するに、彼女は不器用で正義感の強い人間なのだろう。自分に嘘を吐きたくない気持ちは痛いほどに解る。理想と現実に引き裂かれる苦痛は、人生の普遍的な難所だ。できることなら、大人になってもその気持ちを大事にして欲しいものである。
「……今はプライベート?」
「仕事は終わったし、そうかもしれない」
「ボクがアイドルになっても?」
もしかして俺は今、この子に試されているのか? 心理、思考、判断、表情、言動、狭量、およそ人間の価値全てを計ろうとしている。信用を失いそうなので、あまり無責任なことは言えそうになかった。
「アイドルとプロデューサーという立場になるが、俺は君たちと一緒に頑張りたいと思っている。ビジネスとプライベートの両方を支えることになれば、そういう垣根は超えて接するかもしれない。人気が出ればなおさらだ」
「それは家族になるっていうこと?」
どうしてそうなる? うーん、聞きようによっては告白紛いの内容だったかも。少しでも認識に齟齬があるのなら解かなければいけない。
「いや、家族になるのは発想が何段も飛び抜けているけど、友達以上恋人未満とかいう次元でもない。なんというか、同じ目標を達成しようとする仲間だな。その仲間に対して口調がどうのこうの言うのは、信頼関係が築けていない証だろ?」
「……じゃあ、付き合って」
「はぁ?」
大越と会ってから一時間ほどしか経っていないが、こいつの言動は俺の予想を斜め上で行ってばかりだ。
「ボクは今アイドルじゃないし、アイドルになる前に遊びたい。末永さんは今プライベートなんでしょ?」
何じゃそら? 試されていたのは俺の思い過ごしだったらしい。彼女も年相応な乙女ということか。
「俺でいいのか? 下北沢に来たからには、何か個人的な目的があったんだろ?」
「初めて来たから……」
よく分からん。初めて来たのに、どうして喫茶店で本を読むという選択になるんだ? アイドルになる決心は固いようだが、面接のようなものはまだしていない。志望動機や悩みも含め、遊びがてら聞き出してみるか。
「そうか。じゃあ、バンドのライブか演劇ならどっちがいい?」
「演劇……かな」
「よし、了解した。俺に任せろ」
劇団に所属している友人に電話し、チケットの手配をしてもらう。
「開演するまでは時間があるから、その間に古着でも探してみるか?」
「うん」
よく分からん。よく分からんが、ゆっくり知っていけばいいだろう。なんか恋人みたいだな。邪な妄想を振り払い、気を引き締める。焦らず、騒がず、冷静に、大人の余裕を持ってエスコートした。
× ×
「なんでジャージなんだよ⁉」
後日、学校の休みに合わせ、歌山叶と大越輿子の二人を事務所に召集した。
歌山の私服はTPOを弁えたシンプルかつ、英国のエスニックなスーツセットアップの服装である。それに対し、大越は色気の欠片も無い黒のジャージ姿だった。
「……着る服が無くて」
「買い物に行ったじゃん⁉」
「ちょっと! 一緒に買い物したって、どういうことさ⁉」
どういうわけか、関係の無い歌山が突っかかってくる。
「下北でスカウトした時に、古着とか演劇を観たりしたんだよ。お前の時もスイパラに連れて行ってやっただろうが」
「あたしとは遊びだったのね⁉」
「仕事だよ!」
後ろからシャツの袖を控えめに引っ張られた。
「……ボクと買い物したのも?」
「いや、お前のはプライベートな時間だったが、正直に言ってモチベーションが仕事に繋がれば、とは思っていた」
なんでこんな言い訳がましく説明せにゃならんのだ。何も後ろめたいことはしていないはずなのに……。
「その女は何なのさ⁉」
まるで歌山が俺の恋人みたいに追及しているのを無視する。そういえば紹介するのを忘れていた。
「お前とアイドルユニットを組む大越輿子だ。んで、この生意気なのが歌山叶。同い年くらいか? 仲良くしろよ」
俺としては二人の運命的な出会いを期待していたのだが、なんだか煮え切らない雰囲気が部屋中を漂っていた。
「ユニットを組むなんて話、聞いてないんだけど」
「それはこっちの台詞」
あれ、言ってなかったっけ? まぁ、事前に連絡していなくても、彼女たちは条件を受け入れるしかないのである。問題は相性なのだが、さっそく歌山が大越にチンピラっぽくメンチを切っていた。
「足手まといになるんじゃねーぞ」
「うるさい口ピアス」
直感でヤバい、と悟った時には遅かった。俺が初めて大越と出会ったように、歌山の顔へファブリーズを吹きかけたのである。
「きゃああああああああ――――――ッ! ちょっとだけ、いい香りかもッ⁉」
幸か不幸か、眼球に直撃するのは免れたようだ。無臭の抹茶カテキンが、除菌と共に怒りを和らげてくれるだろう。
「うええええ――――ん…………」
「結局かい!」
泣き出してしまった歌山の処遇に困っていると、社長が応接室に入ってきた。
「お待たせぇん」
「おはようございます。この人が宇喜田興業の社長だ。挨拶して」
恰幅の良い体格に反し、くねくねした仕草と口調で社長がオカマだと感じ取った大越は狼狽えたが、常識から目を逸らすことで丁寧にお辞儀をした。
「……初めまして。大越輿子です」
「末永君の言っていた通り、凄い美人ちゃん! よろしくねぇ」
握手を求めた社長に対し、大越は嫌そうな顔を隠しもしないで手を差し出した。お願いだからファブリーズだけは吹きかけるなよ!
「ううっ……グスッ…………」
「叶ちゃんはどうして泣いているのかしら?」
まだこいつは泣いていたのか。あまりにもくだらな過ぎる喧嘩を説明するのも面倒だし、良い言い訳が思いつかなかった。勝手に適当な理由を言う。
「ホームシックらしくて……」
「可哀想ねぇ。まだ子供だもの。私のことをママと思ってもいいのよ?」
あっさり信じた社長は歌山を慰めようと、顔を至近距離にまで近づけた。
「うわ――――――――ん!」
「ちょ、社長! 食べられませんよ!」
頭を撫でるか抱きしめようとしたのだろうが、歌山はさらに大声で泣いてしまった。社長のように怖い顔では、何をしようと逆効果だ。俺でも泣く。
「失礼しちゃう! もういいわ。ヘラちゃん、入ってきて」
社長の合図と共に室内へ入ってきたのは、いかにもメルヘンチックな乙女だった。ふわふわっとした茶髪のポニーテールに、大きな赤チェックのリボン。
「どうもヘロヘローっ! 宇喜田ヘラちゃんでーっす! みんなもヘラのことはぁ、ヘラちゃんって呼んでね☆」
なんと痛々しいことか。自己紹介のあざとさもさることながら、フリルやレースの付いたワンピースも綿飴のようで、全体的に甘々しかった。
見た目は文句なしの正統派美少女だが、社長と名字が同じということで戦慄する。
「……息子さんすか?」
「ひっどーい! こう見えてもヘラは、列記とした女の子なんだぞ☆」
外見の面影はないが、内面のDNAをちゃんと受け継いでいるらしい。人をイライラさせるのが上手かった。
「ええい、うっとおしい! それで、この子が何なんすか?」
語尾に星マークが付いていそうなヘラを押しのけ、社長に直談判する。
「ヘラちゃんもアイドルユニットに組んでもらうから」
「何すかそれ⁉ 俺がプロデューサーなのに聞いてないですよ!」
最初から自分の娘をユニットに加入させる腹積もりだったようだ。全てを俺に一任させたはずなのに、陰謀めいたことをしていたのは納得がいかない。
「ごめんね。ちゃんと集まるまでは内緒にしておきたかったのよ。最初から一人いるのといないのでは、末永君のやる気に支障を来たすでしょう?」
社長はたった二年で俺の性格を把握していた。俺は条件下の基で企画を発案するより、自由な発想でアイデアを形にする方が好きなのだ。社長が自分の娘をアイドルにしたい親馬鹿ぶりを発揮していたら、確かにモチベーションは下がったかもしれない。
「頑張りますっ☆ 二人ともよろしくね!」
「はぁ……」
ヘラの笑顔に毒気を抜かれ、大越は曖昧な返事をする。
「……ケッ、親の七光りかよ」
しかし、いつの間に泣き止んだ歌山が黙ってはいなかった。
「心配しないで叶ちゃん。確かに私の娘だけど、それで贔屓するような真似はしないわ」
社長が毅然と言い切るが、まだ知り合って日の浅い歌山は悪態つくのを止めようとはしない。それどころか、ますます不信感を露わにしている。
「どうだか。後ろ盾があるってだけで、あたしらと心持は随分と違うぜ? 対等な信用に値するもんか」
痛みで涙を流せるくらい純粋なくせに、気に入らない人間に対しては呆れるほど捻くれた性格だった。これから先を一緒にやっていくのなら、本人たちで不満をぶつけあって解消していくしかない。ヘラはどう返すのか?
「叶ちゃん……だよね? ヘラは最初から信用されていなくてもいいよ☆」
まさかのカウンターだった。不意を突かれた歌山が真意を問う。
「……どういうこと?」
「最初から信用するっていうのは、信用したことにならないからね! それなら、これから信頼し合える関係になれればいいでしょ☆」
可愛い見た目やアホっぽい言動に寄らず、この子もなかなくえない人物のようだ。ちょっと怖い。底の知れない相手に対して、歌山は一応と言う形で納得した。
「そっか……」
最初は少し仲の悪い方が、後になってお互いの不満を言いやすいだろう。これはこれで、良いバランスのユニット結成なのかもしれなかった。そう自分に言い聞かせる。
「二人が和解したところで、さっそく契約書の説明をしたいんだけど、親御さんは今日いらっしゃらないの?」
社長が見計らって次の話へ移ろうとするが、歌山と大越は素知らぬ顔で明後日の方向を見ていた。俺と目を合わせようとしない。
「知らなかったみたいな素振りしてるけど、俺はちゃんと連絡したよな? 保護者の容認が無ければ事務所入りできないって」
さらに言えば、親を説得できなかったら相談しろとも伝えた。彼女たちは両親に養われている身なのだ。国の法律に逆らうことはできない。
抵抗空しく観念した大越は挙手をし、せめてもの譲歩を要求する。
「両親からのサインは後で貰ってきます。なので、今日は契約書の説明をしていただくだけでけっこうです」
「あ、あたしもそうする!」
ちゃんと自分たちで親を説得できるのか心配だし、重要な書類を持ち出されるのも不安だ。下手をすれば大きな問題となり、家族の中で確執が生まれる。
「うーん、仕方ないわねぇ……。でも、困ったことがあったら、いつでも相談しなさいね。約束よ?」
はーいと、お気楽な返事をするアイドルの卵たち。本当に大丈夫か?
社長の寛大な処置には感服するばかりである。自分の娘と姿が重なるのだろうか? いくらなんでも甘すぎるだろ。
何はともあれ、俺は契約書の内容を説明するしかないのだった……。
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