第8話部員紹介その1

それから数日が経ったある日、美和子は理系同好会に入部届けを提出し受理されて、正式に理系同好会の部員となった。

 理系同好会の部室で、部員総出で、次のように祝福? された。

「成瀬さん。正式な入部、心からおめでとう! と言わせて頂きますね!」

 そう言われた後で、さっそく部活の先輩方の紹介がはじまった。 

「じゃあ、部員の紹介からね。まずは僕が部長の『山崎』です」

「次に副部長の『根岸』です。部活の空気が明るく、親しみやすい雰囲気になるように、いつも常に目指して日々努力しています。よろしくお願い致します」

「お名前をお呼びするときは、山崎『部長』とか、根岸『副部長』って、お呼びした方が、よろしいのでしょうか?」

 美和子がそのように二人に尋ねてみると、山崎先輩は、

「いや、別にそんな堅苦しくせずに、僕たちの名前を呼ぶときは『山崎先輩』とか『根岸先輩』とか、普通に『先輩』って呼んでくれれば、それで良いよ」

 山崎部長がそう言うと、根岸先輩も続いて、 

「そうですね。なるべくオープンでやっていきたい部活ですからね。よくある体育会系の部活の雰囲気には、この部活はしたくはないのですよ。だから普通に『先輩』って呼んでくだされば、それで十分ですよ。でも成瀬さんが納得する呼び方で、僕たちを呼んで頂ければ、それで十分だと僕は思いますよ」

 そうは言われたが、ただ美和子は山崎先輩に対しては、ちゃんと山崎『部長』と呼ぼうと、なぜか心に決めていた。それが立場が一番上な山崎部長への敬意なのかどうかは、美和子にはわからないけれども……であるが。

「ぼっ僕が『会計』のはっ『羽鳥』です。よっよろしくお願いいたします!」

 ここまで軽い自己紹介が済んだ後で、山崎部長が、

「ここまでの三人が大学三年生で、次からが大学二年生ね」

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