第3話 登校
同日、7時26分。今日はいつもより早く学校に来た。多分いつも通りの風景が待ってるはずだ。そう思い投登校したはずだった。
窓ガラスが散乱し、所々血痕が残っていた。「嘘だよな」と小さく呟いた。自分の見てる現実が信用できない。
ふと職員室に立ち寄るとホワイトボードに名前が連なっていた。
教員の名前、そして同じクラスメートの名前まで。そこで少し察してはいた、そして少し上に目線をやると乱雑な文字で「死亡確認者」
嘘だろ、おい、岡田、山川、佐藤、なんでここに名前が書いてあんだよ、おい。
心の中でひたすら呟くがそれは虚しく虚空に響くだけだった。そして膝から崩れ落ち手をついて床を眺める。
「おい、大丈夫か!」
前田の声だ。約束通り来たようだ。
「前田、あれ見てみろよ」
震えた声でホワイトボードを指差す。
「わかった、お前は落ち着け。鈴木と高橋、それに岡田と本間にも連絡しといたから来るはずだ」
「岡田は来ないよ」
我慢ができなかった、遂に涙が滝のように溢れ始め前田は目をそらす様に文字を眺めた。
そしてみるみるうちに顔が青ざめていった。
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