幕間、とある少女の独白(小説家になろう掲載差分加筆修正版)

 何時いつからだろう。素直になれなくなったのは。

 何時からだろう。人の事が信じられなくなったのは。

 何時からだろう。自分の事を嫌いになったのは。

 何時からだろう。他人に近付けなくなったのは。

 何時から、何時から、何時から、何時から──。


 ねぇ、誰か教えてよ。

 あたしはどうすれば良かったの?

 我慢して、我慢して、我慢して、壊れるまで我慢し続ければ良かったの?


 我慢したって何も変わらなかったじゃない。

 ねぇ、誰でもいいから教えてよ。

 教えてよ、教えてよ、教えてよ、教えてよ──。


 教えてよせんせー、あたしはどうすれば良かったんですか?

 そう一言だけ相談出来ればどんなに楽だっただろう。どんなに救われただろう。


 ──分かってる。

 せんせーはもうこの世にはいない。

 なら、探すしかないでしょ?

 あたしの気持ちを理解してくれる相手を。あたしの悩みを聞いてくれる相手を。

 せんせーの代わりになってくれるあたしだけの相談相手パートナーを。


 ううん、違う。そうじゃない。

 それはもう見つけている。それは“最初から”あたしのそばにいてくれた。

 今は離れ離れになってるけど。きっといつかはって思ってる。

 アイツなら必ずあたしの所まで来てくれる。

 今なら信じられる。


 なら、待ち続けよう。

 早く謝りに来なさいよ馬鹿。謝ってくれれば、あたしは許してあげるんだから。


 ホント、あたしのこと、いつまで待たせる気よ。

 早くしないと他の誰かが迎えに来るじゃない。

 マジで早くしてよ。馬鹿大和。

 馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿、バーカ!


 意気地なしの鈍感大和。

 あたしはアンタ以外の男なんてずっとずーっと昔からお断りなんだからね!?

 

 早く来てよ、あたしの王子様。

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