第12話 どちらかにして
最近、嫁がはっきりものを言う。
はっきり、というかちょっときつい感じかな。
嫁は天然だけど、かなり忍耐強くてため込む場合がある。
私の神経症も嫁に忍耐を強いる物の一つだ。
そして、少々サイキックな嫁の言葉が私にとって怖く感じる時、その言葉に今の私が抱えている問題に対するヒントが入っている事も少なくない。要は「神様からのお告げ」である可能性もある。だから気をつけながら嫁に指摘した。
「あの、最近なんか言葉が怖いんだけど……」
「最近私、暴言暴食」
『……ん? えーと……。暴言か暴飲暴食か、どちらかだけじゃないのかな? どちらかにしてほしいな……』と思った。
「別に暴食はしていないんじゃないの? 暴言だけでしょ。それに暴言というほどでもないし」
「そ〜でしたっ! また間違えちゃったっ!」
暴言に暴食、両方来られたら大変だ。
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