第63話 『稀有な成功例』
まあ、くたばれ!やましん、なので、失敗事例以外を書くのは、自己規範違反かもしれませんが、ひとつくらいは、小さな成功例があっても、悪くないか⁉️
とはいえ、もう、はるか、昔のおはなしであります。
20世紀も、のこり、10年くらいか、長い長い、混乱の世紀でありましたなあ。
と、人々が、いったい、20世紀とは、なんだったのか?
と、なんとなく、まとめを考え始めたころ。
やましんは、ある、世界的大指揮者と、世界有数の管弦楽団のコンサートに、出掛けたのであります。
最近は、お手洗いが我慢できないことやら、人間恐怖症から、コンサートに行くことは、小さなライブ以外は、全くなくなっておりましたが、昨今のウィルスさんにより、ほぼ、壊滅になりました。
当時は、頑張って、かなり、お高いチケットを、買いまして、年に、2~3回ですが、でかい、コンサート通いをやっておりました。
で、このときは、マエストロは、まもなく、80歳になろうという、まさに、世界の大物でありました。
ご高齢でもあり、終演後のサインなどは、無理だろうな、と、みな、思います。
だから、かなりのかたは、素直に帰宅したのです。
普段なら、そうする、やましん、ですが。
なんだか、このときは、何かに突き動かされたように、さっさと、楽屋前に、押し掛けておりました。
すると、まあ、そういうわけで、ごく、少数の、ファンが、並んでいたのです。
すると、主催者側の、おそらく、ずっと、ついている、お世話係りの男性が現れ、『少数のかたなら、マエストロがお会いになりたいと、おっしゃっておりますから、どうぞ。』
と、申されたのであります。
『おぎょわあ〰️〰️〰️😃。』
なにやっても、最後になるやましん、でありますが、このときは、なんと、最初の、にさん人目くらいに、いたのであります。
で、楽屋のなかに、通されました。
それは、もう、あなた、カラヤンさんやら、アバドさんやら、メータさんやらと並び、フルトヴェングラーさまや、トスカニーニさんやらなどの、伝説的、恐怖の、といってもよい、チャーチルやスターリンや、また、ヒトラーなどの、指導者、また、独裁者と、同じ時代を生きてきた、カリスマ指揮者たちの、すぐ、次の世代を激しく争い、競い合ってきた、ものすごい方でありますぞ。
バルトーク先生や、コダーイ先生などに、教えを受けた。
また、トスカニーニさまの、助手をしたこともある。
威圧感が違う。
で、やましん、何も言えなかったのですが、とにかく、握手と、サインをいただきました。
が、なんと、でっかい、暖かい手。
指揮者であると、同時に、最高のピアニストでもあったかたです。
やましんの、やわな手が、まるで、赤ちゃんの手みたいに、すっぽりと、埋まってしまったのです。
この手で、バルトーク先生や、トスカニーニ先生とも、握手したのかあ。
間接握手かしらあ。
いやあ、評論家のかたは、まあ、仕事ですから、色々おっしゃいますが、それは、まあ、やはり、とてつもない、オーラみたいなものですな。
世界の大家と、いいますものは、しつれいながら、職場の上司が逆立ちしても、こうした、雰囲気はでないなあ。(そらまあ、比べたらだめですね。)
なんて、反逆者みたいなことを、考えながら、楽屋口から、お外にでました。
ちなみに、このホール自体は、アマチュアのやましんが、合唱で、ステージに立つこともあり、勝手はわかっておりました。
ああ、いい、お空だなあ。
すると、あとから、どうやら、オケの楽員さんらしいおばさまが、なんだか、不安げにあらわれたのです。
それから、やましんに、こう、おっしゃいますのです。
『ほえあ、す、まい、ばあす。』
なんだあ。
バスか、ああ、バスね。
そりゃ、困ったなあ、バスなんて、見えないなあ。
乗り遅れたのかな。
周知をみまわしたら、面識がある、主催者側の女性が、向こうではなしこんでる。
やた!
『お〰️〰️い。⚪⚪さあん、バスはどこかと、聞いておられますよ。』
すると、彼女は、すたすた、と、やってきて、おばさまの手をひっぱりながら、こっち、こっち、と、申されまして、案内されました。
さすがに、勘は鋭いかた見たいで、やはり、乗り遅れた、とばかり、ホールの反対側に、すぐさま、走り去りました。
いやあ、やましんにしては、良かった、良かった。
サインはもらったし、世界最高峰のオケの楽員さんとも、話(?)ができたし。
最高の、晩でした。
マエストロは、サー・ゲオルグ・ショルティさま(1912~1997)。
シカゴ交響楽団であります。(1891年設立の、アメリカの最古参オケのひとつ。)
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くたばれ!やましん
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