第115話 『ルールブック』記載情報

 一身上の都合(家族が衝突事故的なのに巻き込まれ案件)のため、本日の更新は『ルールブック』に書かれた情報を再掲します!

 明日からは通常の更新に戻りますのでゴメンナサイ(´・ω・`)

 あと光の速さでまとめたやつなため抜けたところあってもゴメンネ(`・ω・´)


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○前任者たちによって記載されたルール

【名称:天

 番号:ST-1

 説明:上の方。この世界の上空には、虚無のみが広がっている。】


【名称:地

 番号:ST-2

 説明:基本的にはランダムに配置された土によって形成されている。地にある全ての存在には生命のエネルギーが宿っており、それらにより万物に魂が宿る。

 補遺:この世界の形は基本的に巨大なテーブル状である。】


【名称:光

 番号:ST-3

 説明:なんか忘れてると思ったらこれ。全てを照らす神エネルギー的な何か。

 補遺:細かい設定はまた今度考えることにする。】


【名称:闇

 番号:ST-4

 説明:光とは真逆のもの。

    半日周期で光は消滅するので、その代わりに世界に満ちるもの。

 補遺:今はまだ構想段階だが、闇を喰って生きる、みたいな、超クールな生命体を考えるつもり。】


【名称:空気

 番号:ST-5

 説明:空気とは、WORLD0147を包む大気の下層部に存在する気体である。

 空気中には生命エネルギーが漂っており、そのエネルギーはこの世界に存在するほぼ全ての生き物の活動に必要不可欠のものである。

 以上の性質から、一定時間空気を身体に取り込めなかった生命は死亡するものとする。】


【名称:人族

 番号:ST-168

 説明:我と同じ形のもの。これまで創った、魚とか鳥とか地を這うものは基本、全部コイツらの手下ということにする。つまり強キャラ。

 コイツらは毒とかその辺の例外を除いてなんでも食えるし、他の動物に比べてセックスするとかなり気持ちいいってことにする。なのですごい増える。

 増えすぎるといけないので、我々に比べてすごい死にやすいことにする。

 イメージとしては、一日に千人死ぬけど、代わりに千五百人くらい子供が産まれるとか、そういう感じ?

 補遺:一応、この世界はこいつらで地が満ちるようにする予定。】


【名称:魔族

 番号:ST-169

 説明:人族と対を為す存在。いろんな形をした愉快な生き物。

 精神のエネルギーを物理的に作用させる能力を持っていて、一般的な人族の百倍くらい強い。

 でもその分、あんまり数を増やすのが得意じゃない。】


【名称:リザードマン

 番号:GG-1096

 説明:蜥蜴種に魔力が宿り、人型に変化した”魔族”の総称。

 蜥蜴種は基本的に不老で、かつ無限に成長する生命体であるので、生き続ける限り最終的には必ずリザードマンとなる。

 なお、リザードマンはリザードマンを産まず、中型の蜥蜴種を産むことしかできない。その性質のためか彼らは家族を形成することはせず、この世界に存在する多くの生命体と違い、子に対する愛着をほとんど持たない。

 種族的な性格傾向としては、縄張り意識が強く攻撃的な一方、仲間と認めたものに対しては温情深く、全体主義的な考え方をするものが多い。】


【名称:ミート・イーター

 番号:GG-232

 説明:平均体長30センチほどの昆虫。発達した前翅を持ち、ホバリング、高速な方向転換など高度な飛翔能力を持つ。また、口腔内から突き出た二本の採食器官は鉄鎌よりも鋭く獲物を切り刻む。

 群れで行動し、同種ではないほとんど全ての大型動物を捕食対象としているため、この世界における全ての知的生命体と敵対している。

 とはいえ、ミート・イーターは、洞窟などの奥深くに生息しているため、連中と出くわすのは戦闘力の高い”人族”か、洞窟内で生活する”魔族”ぐらいものだろうけど。】

【補遺1:今後、この生き物は”亜人”とその縄張りのものを襲わないことにする。】


【名称:ウェアウルフ

 番号:GG-1091

 説明:”人族”と狼の子が繁殖した種。

 ”人族”は性欲が旺盛で、男同士、女同士、果ては犬猫昆虫、絵に描いた餅にすら性的興奮を覚える種族であるので、時々こういうのが産まれても良いことにする。

 ウェアウルフはかなり”人族”に近しい生命体であり、平均的な知能指数が高く、食性も”人族”とほぼ同等。”亜人”シリーズが群れを形成する場合、基本的にウェアウルフが指導者となることは間違いない。

 補遺:ウェアウルフは”人族”に化ける術を持っているものが多く、人間の村に紛れて生活している個体もいる。】


【名称:魔法

 番号:ST-188

 説明:精神のエネルギーを物理的な作用として顕現する術。

 単純に、”人族”が行使するものを白魔法、”魔族”が行使するものを黒魔法と呼ぶ。】


【名称:白魔法

 番号:ST-189

 説明:この世界で使える魔法のうち、”人族”が使うもの。

 その本質は呪術に近く、基本的に即効性はない。そのため、術のエネルギーを触媒に溜め込み、呪文と共にそのエネルギーを解き放つ、――といったような使われ方をする。

 補遺:触媒、というワードだとなんか覚えにくいので、単純に”マジック・アイテム”と呼ばれるようにする。

 補遺2:一部のマジック・アイテムは”ルールブック”による現実改変の優先度を上回ることがあるため注意。】


【名称:黒魔法

 番号:ST-190

 説明:この世界で使える魔法のうち、”魔族”が使うもの。

 白魔法と違って触媒を必要とせず、もっぱら生命エネルギーを消費することで発動する。故に、使いすぎると餓死する可能性がある。

 ”魔族”は後天的に覚えられる術の他にも、先天的に固有の魔法を覚えており、これによりかなり優先度の高い現実改変を行うことが可能。なお、固有魔法は血族、種族などとは無関係にランダムで設定される。

 補遺:固有魔法は時として”ルールブック”による現実改変の優先度を上回ることがあるため注意。】


【名称:勇者

 番号:GG-5

 説明:世界に八人いる”人族”の守護者。

 彼らにはそれぞれ、極めて優先度の高い現実改変を行うマジック・アイテムを有しており、それがなくとも一人一人が平均的なドラゴンに匹敵するほどに強い。

 また、もれなく全員不死の属性を与えられており、魔術によって魂も汚染されないこととする。

 死亡時は肉体が瞬時に消滅し魂魄体となり、以前に”セーブ”した教会まで物理的障壁を突き抜けて飛んでいく。教会では復活専用の聖櫃が祭られており、そこに不死鳥の血を落とすことで死者は蘇ることとする。

 補遺:冒険の途中、仲間が死ぬとめっちゃテンション下がる、というクレームがあったので、”勇者”は仲間にも不死を付与できる能力を与えることにする。

 補遺2:スケベなことばっかりして”人族”をいじめる”勇者”がいるので、”勇者”になったものの性欲は常人の十分の一ほどに抑えることにする。

 補遺3:あんまり戦闘に向いてない性格の”勇者”がいるので、みんなちょっとずつ好戦的な性格に改変する。

 補遺4:”勇者”同士の戦闘は許されない。数キロ圏内で”勇者”に与えられたマジック・アイテムの起動を検知した場合、罰としてお互い”世界の端っこワールド・エンド”まで転移させられることにする。

 補遺5:”勇者”はそれぞれ領地を定め、その領地内でのみ活動するように。

 補遺6:”勇者”は戦争をしない。】


【名称:勇者の紋章

 番号:GG-15

 説明:勇者たちのクレームにより付け加えられたルール。

 ”勇者”自らの手で紋章(デザインは自由)を刻み込むことにより、”人族”を不死とする。不死の仕様は基本的に”勇者”のそれと一緒。】


【名称:売春

 番号:AS-12

 説明:対価を得るために性交すること。

 この世界の”人族”はどいつもこいつも、怠惰で、くそったれで、覚えたての猿みたいに性欲が強い。ほとんどそのせいで先々代の馬鹿がいちど世界を洪水で洗い流す羽目になった。だが根本的な解決にならんだろう、それでは。

 というわけで、この世界の性風俗を私自らが整備する羽目になっている。まったく冗談ではない。

 増え続ける”亜人”問題については、”化猫の杖”というマジックアイテム(自身の容姿を自由に変更できるもの)を大量にばらまくことで対応している。とはいえ、気軽に誰でも格好を変えられる術など与えては世界がメチャクチャになるかもわからないので、このマジックアイテムは基本的に夜の仕事に就いている者しか扱えないこととした。これでどんな性癖の者もお手軽に性欲を発散できるはずだ。やれやれ。

 補遺:最も需要の高い異性愛者向けの風俗には”化猫の杖”の使用が嫌われることが多いらしい。統計的に、貧乏な家計の者がこの手の仕事に就きやすいことがわかっているので、今後、貧乏人の家の子供が美形に産まれる確率を20%ほど底上げすることにする。また、無駄で余計な文章を『ルールブック』に書くなというお達しがあった。知ったことか。くたばれソロモン。】


【名称:グラブダブドリップ

 番号:AS-223

 説明:”勇者”によって造られた街の一つ。

 とある偉大な魔法使いが死者を奴隷の如く操ることで創り上げた、”WORLD0147”においては最高峰と言って良い魔術都市である。

 もしこの本を読んでいる君が私の後任の某かで、この街について何らかのルールを書き加えるつもりであるならば、一つだけ忠告しておこう。

 止めておきなさい。

 この街は、この世界の人間が産み出したものとしては芸術品と言っても過言ではない。芸術家の仕事に、我ら凡庸なる者が筆を加えるのは間違っている。

 もし君が、何もかもを自分の手のひらの上に治めておきたいと願うのであれば、それは一遍の物語を編めば良いだけのこと。

 我々は時に、異世界人への敬意を失うことがある。だが、それは間違っているんだ。

 重ね重ね言わせてもらうが、この街に下手な手を加えるのを、私は反対している。

 私の名はアスモデウス。色欲の悪魔、アスモデウスだ。

 恐らくそれはないと思うが、もし君と会うことがあったら、この美しい街の話をしよう。

 補遺:管理者は、この街に存在する”人族”と”魔族”の気配を第六感的に捉えることができる。

 ほい2:このまちの いきものは だれも ケガしない しなない】


【名称:生命エネルギー

 番号:STー12

 説明:”空気”の時にも名前は出したけど、一応こっちにも。

 ”生命エネルギー”ってのは、”WORLD0147”における、あらゆるエネルギーの源。

 呼吸したり、食事をしたり、睡眠状態になったり、誰かとおしゃべりすることで体内にエネルギーが蓄積され、生きる活力となる。

 これが不足した者は極度の渇望状態となり、やがて死に至る。】



○京太郎が考えたルール ~管理情報編~

【管理情報:その1

 管理者の言葉は聞き手の母国語に変換される。また、異世界人の言葉も管理者には日本語に変換される。】


【管理情報:その2

 管理者の身体、および管理者の衣服・持ち物(特に眼鏡)は、ありとあらゆるダメージを受け付けない。】


【管理情報:その3

 管理者の精神に干渉するような術は一切受け付けない。】


【管理情報:その4

 管理者を攻撃しようとする全ての術は発動しない。】


【管理情報:その5

 管理者の周囲十メートル以内で、管理者に向けて使われた危険物は、全て自壊する。】


【管理情報:その6

 管理人が『治れ』と言いながら手を添えた場合、その箇所の傷は全快する。

 補遺:その箇所の傷だけでなく全身の怪我が回復し、体内の不調、精神的なストレスなども取り除く。】


【管理情報:その7

 ルールブックはかんりにんいがいさわれません。さわるとビリッとしびれます。】


【管理情報:その8

 管理人は、この世界の文章を完璧に理解できる。】


【管理情報:その9

 管理人が「鑑定」という言葉を口にした場合、周囲にいる生き物が使う魔法に関する情報を得る。】


【管理情報:その10

 管理者の話や情報は盗み聞きされない。】


【管理情報:その11

 管理者の知らないところで、管理者を害するための相談はできない。そうした場合、相談者は一時的な記憶喪失になる。】


【管理情報:その12

 詳細不明。サイモンを呼び寄せる際に書き込んだもの。】


【管理情報:その13

 管理者の持つペットボトルは冷たいお茶が滾々と湧き出てきてなくならない。】


【管理情報:その14

 管理者は好きなときに既知の”マジック・アイテム”を取り出せる。この力によって生み出された道具は無限に再利用可能。】


【管理情報:その15

 詳細不明。描かれていない一週間の間に書かれたもの。】


【管理情報:その16

 管理者は、手を当てて念ずることで、その者にふさわしい装備を自由に産み出すことができる。】


【管理情報:その17

 管理者が『新規ルール作成』と唱えた時、『ルールブック』は管理者の前まで移動し、ページが開かれた状態で固定される。開かれるページは管理者が思い描いているルールによって最も適した項目が自動的に検出される。】



○京太郎が考えたルール ~アイテム編~

【名称:ジテンシャ

 番号:SK-1

 説明:管理人である、坂本京太郎の足になる乗りもの。ペダルをこぐことで車輪が回り、前進する。

 車体は白色でかなり軽く、こぐのにほとんど力がいらないのが特徴。

 サドルは凸凹でも尻が痛くならないよう、柔らかめのクッションにしてほしい。

 あと車輪はかなり頑丈に出来ていてちょっとやそっとでは壊れないってことで。

 補遺:嗅覚は鋭敏で、どのような動物の痕跡も追えるようにする。

 補遺2:ペダルは不要。自動で動くことにする。あと背もたれもつけて、移動中は本を読めるような感じにしてほしい。

 補遺3:タイヤを強化。今より大きめのサイズに。多少の凸凹でも問題なく走行できるようにする。

 補遺4:全体的に巨大化してもらって、座席を二つに増やしてもらいたい。具体的に言うと、馬車に近い形状がベスト。

 補遺5:荷物置き用のちょっとしたスペースも追加。

 補遺6:強力な自己再生能力を付与。

 補遺7:座席を三つ、いや四つに。

 補遺8:この世界の住人が”ジテンシャ”を見た場合、ごく一般的な馬車に見える。

 補遺9:乗り心地をパワーアップ。車輪はほんの数ミリだけ反重力パワーで浮いているってことで。

 補遺10:透明になり、気配を消す能力を身につける。

 補遺11:座席をリクライニングできるように。】


【名称:スタン・エッヂ

 番号:SK-2

 説明:刃渡り二十センチほどの短剣。

 柄にあるスイッチを入れた状態でこの短剣の刃に触れた者は、しびれて五分ほど身動きがとれなくなる。

 ほい:このナイフは てきをじどうてきに きぜつさせる。】


【名称:回復の泉

 番号:SK-3

 説明:亜人の集落に一つずつある泉。直径5メートルほどの人工物で、中央部に噴出口がある。

 一見ただの観賞用の噴水に見えるが、飲むと体力が回復するスープが滾々と湧き出てくるのが特徴。

 スープの味は、

 月曜:トマトスープ

 火曜:コーンスープ

 水曜:オニオンスープ

 木曜:クラムチャウダー

 金曜:味噌汁

 土曜:コンソメスープ

 日曜:キノコスープ

 という具合に毎日味が変わることにする。

 なお、スープはその人が不足しているありとあらゆる栄養素を含んでいるが、栄養が十分に満たされると同時にスープは無味無臭となる(メタボ対策)。】


【名称:お菓子の家

 番号:SK-4

 説明:“迷宮”内部においてランダムかつ極低確率で起こる特殊な現象。

 迷宮を探検していると、壁、扉、屋根、家財に至るまで全て菓子類で創られた”お菓子の家”と出くわすことがある。

 それは恐らく、神様からの贈り物。ステキなボーナスアイテムの一種だ。

 “お菓子の家”のお菓子はとても栄養価が高く、食べれば食べるほどエネルギーが補給されていくだろう。

 とはいえ、“お菓子の家”はみんなのものだ。お菓子を独り占めしようとする悪い子は、悪い魔女がやってきてオシオキされてしまうぞ。

 補遺1:試供品として一つ、ここに用意してください。】


【名称:加工済み食肉獣

 番号:SK-5

 説明:迷宮、第三階層に多く出現する、缶詰に手足と羽根が生えたような形の動物。外皮は鋼鉄で覆われているが、身体にプルトップ状の部位があり、そこを引っ張るだけで簡単に中身が食べられるようになる。中身はこの世界に存在する様々な食用家畜の肉、魚類、貝類などが美味しく調理されたものが入っている。

 なお、食肉獣は生命というより機械の一種で、繁殖なども行わない。いわば見つけられた人は美味しい想いができるという、ボーナスキャラのようなものである。

 補遺:試供品として、動かなくなったものを管理者の周囲に五十個ほど段ボール詰めにして用意してください。】


【名称:龍

 番号:SK-6

 説明:管理者の味方となってくれる無敵の神獣。

 私の故郷、日本で語られる”龍”と同じ形を取る。

 空中を自在に浮遊し、竜巻を引き起こし、その手の宝玉に照らされたモノの邪心を一瞬にして消し飛ばす。

 この神獣は管理者が望んだ場所、望んだ空間にいつでもどこでも出現する。

 補遺:彼の者の名は、侍のごとき勇ましさと忠誠心でもって”侍龍しりゅう”とする。】


【名称:魂運びの指輪

 番号:SK-7

 説明:死者の魂を保存しておける指輪。

 指輪の装着者は好きなときに魂と交信することが可能。

 補遺:この指輪に封じ込まれた魂魄は、使用者のエネルギーを消耗することで一時的に現実世界へと顕現できる。そのサイズは大きくて五十センチほど。なお、指輪から五メートル以上離れると自動的に魂魄は指輪に再吸収される。】


【名称:冒険用の鞄

 番号:SK-8

 説明:管理者が異世界で持ち歩くのに使う、背嚢型の生命体。動物と言うよりは植物に近い生き物で、名前はジョージ。名を呼ぶと手元まで飛んでくる。中は異空間に繋がっており、ほぼ無限にものを入れることができる。

なお、内容物は常にわかりやすくリスト化されており、いつでも中身を引き出すことが可能。

 革製のシックなデザインで色は黒。形は長方形で、できるだけスーツに合うデザインのものをお願いしたい。また、状況に応じて手提げ鞄にも変型可能。

 なお、管理者とその仲間以外には決して鞄の中身を探らせないこと。無理に第三者が中身を探ろうとすると、足が生えてきて時速100キロくらいで逃走する。

 補遺:『ルールブック』は管理者以外が触れるとびりっとしびれる設定だが、ジョージだけ例外とする。】


【名称:真相新聞

 番号:SK-9

 説明:その日に起こったもっとも身近な世間を賑わしている事件に関する全ての真実が記載されている新聞。一応日本語で。

 今後は、『恐○新聞』みたいに一日一回、どこからともなく管理者の元へ部屋に届くようにしてほしい。

 補遺:真相新聞は通常知り得ない情報であっても包み隠さない。】


【名称:嘘から出たまこと

 番号:SK-10

 説明:直径一センチほどの果実。食べた者はしばらく本心しか口にできなくなる。

 強烈に食欲をそそる甘い匂いを放っており、これを鼻先に近づけられたものは自分の意志とは無関係に実を食べてしまう。

 補遺:試供品として十粒ほど瓶詰めにしたものを用意して下さい。】


【名称:異世界用スマホ

 番号:SK-11

 説明:管理者のために作られた特製スマートフォン。相手の電話番号を知らなくても名前を唱えればその人といつでも通話することができるのが特徴。充電不要、完全防水で世界のどこにいてもアンテナ最大。性能とOSは常に最新のスマホと同等にしてほしい。

 また、現実世界に存在する全てのゲーム・アプリの最新版が入っており、いつでも暇つぶしに使うことが可能。あと、そうしてダウンロードしたゲームは無限にガチャとかできるようにしてほしい。】


【名称:アマノジャクなシロアリ

 番号:SK-12

 説明:”管理者”とその仲間たちがもたらした破壊を修復するために生み出された機械生命体。蟻に似た形をしている。その体内には分子を材料として新たな物質を作り出す装置があり、それを利用して破損箇所を自動修復する。その能力はすさまじく、一晩あればエンパイア・ステートビルを建てられるほど。

 普段は人間の目には見えないが、常に管理者たちの周囲で待機していて、必要とされた際は猛烈な勢いで働き出す。とはいえ、気持ち悪いことになると嫌なので、ある程度は空気読む機能をつけてほしい。例えば囓ったクッキーを自動修復するとか、そういうことはなしで。】


【名称:どこにでも行けるドアノブ

 番号:SK-13

 説明:”管理者”が移動用に使う道具。一般的な金属製の事務扉のドアノブと同じ形状のため、例のあの猫型ロボットのアレと違ってかさばらない。

 このドアノブを何もない空間で捻ると扉が現れる。扉の先は頭に浮かんだ場所であればどこにでも繋がっている。

 ……とはいえ、海の底とか宇宙とか、そういうところとうっかり繋がってしまったら怖いので、移動出来る先はこれまで見たことある場所に限定することにする。】


【名称:シムの槍

 番号:SK-14

 説明:”管理者”の親愛なる友人、シム専用の武器。彼以外には使用できない特注品の槍。

 普段はボールペンくらいのサイズだが、戦闘時はシムの扱いやすいサイズへと変型するのが特徴。また、この槍を手にしている間はフェルニゲシュの力を借りることができる。なお、槍そのものに殺傷力はなく、自動的に敵を追尾して気絶させる雷撃を放つのみ。】


【名称:そらとぶマント

 番号:SK-15

 説明:”管理者”の親愛なる友人、シム専用の装備。彼以外には使用できない特注品のマント。色は濃い青色。布地は厚めで頑丈。だが羽根のように軽い。

 このマントの装着者は、思うままに空を飛ぶことができるのが特徴。

 また、装着者の身体は常に適温に調整され、どのような外気にも適応できるようになる。ついでに、これを身にまとった状態であれば雲はふわふわの綿毛のようになり、その上で跳んだり跳ねたりできるようになる。】


【名称:お菓子ガチャ

 番号:SK-16

 説明:この世界に存在するお菓子がカプセル入りで排出されるガチャガチャ。

 内容はランダム。】


【名称:蜻蛉カゲロウの夢

 番号:SK-17

 説明:管理者が勇者クラスと敵対した際に起こる特殊な現象。周囲百メートルに敵対者にとって、もっとも心安らぐ心象風景を投影する。

 なお、この現象には強力なリラクゼーション効果がある。】


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