第46話 ただいま

その後、条約の記載された用紙に署名し複製した物を貰って、王子達に見送られながら私達はクラルテ国を出た。






途中クラルテ国が見えなくなった辺り、でシオンによる移動魔法で村までの道をショートカット出来たのは驚いた。


ただ距離に制限があるらしく、あまり遠いと移動魔法は使えないらしい。


どこぞの国民的なロボットが取り出すドア並みにとは言えないが、便利だと思う。






回りを確認してから村の結界に足を踏み入れると、自然と駆け足になり自宅へと向かう。


自宅の玄関にお祖父様の姿が見えた。


ルイがパタパタ飛びながら後ろをついてくる。




もう少し、後ちょっと……!




「お祖父様!ただいま帰りました!」


腕を広げて迎え入れてくれたお祖父様に駆け寄ると、顔中シワだらけにしながら骨ばった優しい手で頭を撫でてくれた。














◇◇


「結局、ルイは私についてきちゃったね」


「みゃ?」


久しぶりに戻ってきた自分の部屋で、ベッドに腰掛けルイを膝に乗せて声をかけると首をかしげられた。






可愛い、あざと可愛い。もううちの子でもいいんじゃなかろうか…






「んー……コドモドラゴンを従えた人間がいるなんて今まで聞いたことねぇもんな」


「ルイは聖域に戻るつもりがないのではありませんか?」


「そうかもな」




何故か当たり前のように双子が私の部屋にいる。


レオンは床にあぐらをかいて座ってるし、シオンは我が物顔で椅子に腰掛けていた。




いや、別にいいんだけどね?


…二回も急にいなくなったりした前科があるから、あまり強く言えないって言うのもあります。はい。



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