立て篭もり
「ボスはこれを」と渡されたのはPSG1
でも一体なぜだ。突撃では無いのか。
PSG1とは、ドイツのH&K社が対テロ特殊部隊向けに同社のG3(G3SG/1)をベースに開発した、セミオートマチックの狙撃銃。
開発の元はミュンヘンオリンピック事件だ。
Wikipediaから引用
「何故、これを?」と尋ねると
「聞いていないのですか。ボスは500m先からの射撃だそうです。最悪の事態は脳天を撃ち抜いていいそうです。」
「わかった。はぁ俺の仕事って一体なんなんだ?SPやFBIや軍をしているなんて...」
「ボス。それほどあなたが凄いということですよ。何をしても完璧でチームを必ず成功に導く最高のボスです。尊敬してます。
「俺より年上なのに」
しばらくすると車両が止まった。
「2等軍曹、到着しました。」
「2等軍曹と言われるのは好きじゃないな」
「ですね」と言い、相方の慎二と出た。
「でも何故、MP5も渡されたんだ?狙撃と突撃では明らかに違うだろう」
階段を登ること2分。
狙撃場所は20階建てのオフィスビルの10階。
10階は会議室で外から開けるには鍵が必要らしい。
「ここか。見晴らしがいいな。夕焼けの空に黄昏たいがそんな訳にはいかないんだなぁ。」
「ラッキーですね。小窓があってそこから中が見えます。そこから狙撃できますね。」と言うが、
「中がわかればおよその確率で直撃する。」
「凄いですね。どうすればできるんですか?」
「守秘義務で。」と言い組み立て始めた。
組み立てる事2分。
「さてと、イヤホンを取ってくれ」と慎二に言った。
「了解。」
「今の状況はどうなんですか?隊長?」
「いや、こっちからは何も見えない。監視カメラも遮断されていて確認できない。そっちはどうだ?」
「ラッキーなことに小窓から中が少しは見えます。見えるのはサブマシンガンを持った強盗犯3名。人質9名。それ以外に銀行員、金を受け取る強盗犯がいると思います。」と言った次の瞬間!
バーンッ!と銃声が響いた。そのあと悲鳴も続いた。
「どうなってる!」
「威嚇射撃。まずいなぁ手榴弾だ。突撃した瞬間ドカンッだ。狙撃するにも1人では不可能。最低5人は欲しいとこです。どうしますか?」
「待機だ。進展があればすぐ連絡してくれ。」
これは長期戦になりそうだ。
5分ぐらいすると交渉を始めた。
「福岡県警だ。周囲は包囲されてる。抵抗したって無駄だぞ!大人しく出てこい。」
犯人側は、
「悪いが、包囲しても無駄だ。全ての武装隊に武器を捨てさせろ。そうしないと人質を皆殺しにするぞ!」と怒声が上がった。
すると同時に無線で「全隊員に告ぐ。全武器を手放せ。」との無線が入った。
「そっちは狙いを定めろ。いつでも撃てるようにしてくれ。」
「了解」
「全隊員の武器を手放した。確認するためにもシャッターを開けてくれ。それと人質を解放してくれ。」
俺は、チャンスがあればいつでも狙撃できる状態になった。
すると、銀行のシャッターが開き始めた。
さぁ、ここからが正念場だ。
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