第4話 ろりっこ魔道士 

  ついにやってしまった・・・。ラピスのおぱぁ~いを揉みたい。

 そんな欲望に負けた俺。そして、揉んだのも一瞬。俺は今異世界アレ

 ルカンティアの冒険者ギルドへと手を引かれやってきた。


  転職を決意したとき、仕事を辞めたとき、それ以上の後悔の念と強い

 ストレスが俺を襲う。携帯も回線もアパートも契約を解約しないまま。

 そのまま来てしまったのだ。せめて準備くらいさせてくれと思った。


  もし、生きたまま戻れる事があるならば大変なことになる。いや、

 それでも口座には100万程度はなけなしの貯金があるが半年以内に

 戻れなければ全額引き落とされてしまうと言う絶望感。


  二度と戻れないまま、こちらで生活する羽目になるかもしれないが。

 冷静になれば冷静になるほど馬鹿な事をしてしまったと思う。


  但し、ラピスの奴は意気揚々と書類にサインをしていた。いや、

 まてそれ、もしかしなくても俺のだよな!


「ちょっとまてぇーい!」

「なによ~どうしたの?」

「それ、俺の登録書類だよな」


「そだよ」

「そだよじゃなくて、契約前には契約書くらい読ませろ!」

「大丈夫よ~別に変なことしないって~。ただ、あなたが勇者以外の

 職を選ばないように先に勇者で登録しといただけ」


「どういうこと?」

「当たり前じゃないい。世界を救う勇者の力を持ったあなたが勇者を選ば

 なかったら困るもの」


  なるほど、勇者以外も選べたのか・・・。どの道勇者になっただろうが。

 いや、半分騙して連れてきた嫌がらせとして違う職を選ぶって選択肢

 も考えてみればありだったような・・・。


  つまり、俺の嫌がらせ封じとして先に書類を作成したという事か・・・。

 念には念ってことね・・・。


「ちなみに、冒険ってラピスも来るの?」

「いかないー。自分で仲間探してね~その為のギルドだし~。さてと、

 これで登録完了。今日からあなたは勇者よ!」


  何か色々と納得は行かないが・・・。これで晴れて勇者か・・・。

 そして、ラピスは来ないと! やっぱこの女騙しやがったな!


「じゃあ、私は行くから。後は頑張って~」

「まてまてまてぃ! 俺は右も左も分からない日本人でここは異世界

 なんだろ! ちょっとくらい説明してからいけよ!」


「大丈夫よ~。ここいっぱい元日本人が溜まってるから」

「それはそれでどうかと思うぞ!?」

「じゃあね~。頑張ってぇ~!」


  そう言って、ラピスは一瞬で消え去った。連れてくるだけ連れてきて

 後は何にもなしとか! 後で訴えてやる!


「あれ~新顔さん~。ねぇ、あなた可愛い顔してるじゃない。良かったら

 後でおねぇさんと良いことしない?」


  不意に声を掛けられそちらへ視線を向けると、ダイナマイツバディな

 給仕のお姉さんがいた。お水のねーちゃんかと思ったわ!


「可愛い顔? まさか?」

「ちなみに、あなた幾つ?」

「40歳」


「あーそう言うことか~。鏡で顔、見てみると良いよ」


  給仕のお姉さんから手鏡を受け取って自分の顔を確認すると。


「うーん、これは・・・丁度15歳位に若返ってるな~。ラピスの奴

 年齢位決めさせてくれりゃ良いのに」

「不満だった?」

「まぁいいや、社畜40歳で朽ち果てるよりかはましかもしれん」


「ふーん」

「騙されるなよ新入り、そいつは男とみたら手当たり次第手を出しまく

 るような糞ビッチだ。既婚子持ちで二児の母、更に元♂だからな!」


「元♂!?」


「女神セシリアに手を出そうとして、女に変えられちまった馬鹿な男だよ。

 そんで女の快楽にはまって結局身も心も女に成り下がっちまったのさ」

「てめーが言うなよ、誠。お前だってロリ幼女にされてんじゃねーか」


  誠? 俺は声のした方を向くと確かにロリ幼女がそこにいた。姿的に

 魔道士か何かか?それにしても小さいな9歳くらい?


  確かに、誠って言われてた。俺はそのロリ幼女魔道士の顔をまじまじ

 と見つめる。うん、みたことはないなこりゃ。ただ、どこかで会った

 ような、ないような。口ぶりが誰かさんに似てるんだな、またこれが。


「おにぃ~ちゃん、あんまりじろじろ見られると恥ずかしいよぉ」


  等と、可愛らしい声で三角帽子を押さえ顔をこちらから背ける。

 なかなか、可愛い子だな。何て思うわけねーだろ!


「あだだだだだだだだだだだだだだだだだだだだだだだだだだだだ!」


  俺はロリ幼女にアイアンクローをかます。間違いないこいつはアレだ。

 会社をバックレた井岡誠だ。俺の勘がそう告げている。


「おにぃちゃん! いきなり見ず知らずの幼女になにするのさ!」

「うっせ! てめー井岡だろ! クソが! しらばっくれんじゃねぇ!」


「ちっ! バレてたか! うっぎゃああああああああああ!」


  鶏をくびり殺したような汚い悲鳴がギルド中に響き渡る。


「なんだ! お前ら知り合いなの、バカでぇ! ケラケラケラケラ!」

「笑ってないで助けろよ!」


「これから先、どうしようかと思ったけどお前に世話になるわ」

「ちょ! 何言ってんのあんた! 何言ってんの!」


「うっせぇ! いきなりラピスにこっち連れて来られてこっちは右も左も

 分からなくてイライラしてんだよ! それにここで会ったが百年目!

 てめぇがバックレたお陰で俺は死にそうになったんだからな!」


「関係無くあんなところいたら死にそうでしたが!」

「まぁいい、お前にはスリスリの刑だ」

「ちょ! なにすんの! 止めてよ! おにぃちゃん!」


  俺は幼女井岡を椅子からひょいと持ち上げ、俺自身の膝の上に乗せ

 後ろから手を回し逃げれないように拘束する。その上でその可愛い、

 可愛い、ほっぺにスリスリする。


「ぎゃー!いやー! おっさんにすりすりされるのはいやぁー」

「喜べ肉体年齢はピチピチの15歳だぞ!」

「それでも中身おっさんじゃん! おっさん同士で抱き合うなんてどうか

 してるよ! 狂気だよ!」


「分かってんだろうな、寝るときはお前は俺の抱き枕決定な!」

「ちょ! 何なんですかあんたは一体! 横暴っす!」

「だまれ・・・俺の怒りと焦燥感なんてお前に分かってたまるか!」

「意味わかんないっす!」


  こうして、異世界アレルカンティアについた俺は寝泊まりする場所を

 どうにかこうにか確保できたのだった。


「しくしく・・・しくしく・・・汚されちゃったぁ・・・」

「何が汚されちゃったぁ・・・だ。おにいいちゃんきもてぃいいいいい

 もっと! もっとまーちゃんの!○○○○を○○○してぇ!って

 叫んでたくせに!」

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ~~~~~~~~やめて! やめろ~!」


「まさか・・・先輩のを咥えさせられるとは・・・」

「9歳ってほんと何もできねぇな」

「何もでき無いっすよ、最初は幼女! 幼女! って少し興奮気味でし

 たが・・・自分が幼女になっても仕方がないっす・・・」


  俺の膝の上にちょこんと乗せている幼女は確かに井岡誠だった。

 以前の姿形を想像すると吐き気がするが、今の幼女姿は本当に可愛い。

 昨晩はその裸体をしっかり堪能させて貰ったが。いかせん幼女は体が

 未発達なお陰で迂闊になにもできない。


  もし無理矢理俺の凶暴なマイサンをねじ込もう物なら幼女井岡の

 子宮は破裂し出血多量で致死することもあり得る。だからペッティング

 程度で済ませたのだ。


「先輩に体をもてあそばれたっす」

「いいじゃんよ、あんだけよがってたくせに」


「それは・・・いいっこなしっす。幼女にオーガズム体験させるとか

 変態っす、鬼畜っす」

「もうして欲しくないのか?」


「・・・・・そんなこと言わせないで欲しいっす。ふにゅぅ」


  昨日は力一杯抱きしめて身動きとれないようにしたが、今日はもう

 諦めの境地に至ったのか、前日ほどじたばたしなくなった。


「乳首も大きくなってたな~」

「ん~、もうちょっとしたら胸も膨らみ始めるんじゃないっすかね」

「ほー。さすがロリコン井岡君。詳しいな」


「先輩も大概っすけどね!」

「初潮はまだなんだ?」

「乳首大きくなり始めてるから一年以内には来るんじゃ無いっすか」


「ついに井岡も子供ができる年齢になるか・・・」

「だめっすよ、膣もまだ浅いはずだし、ピストンなんてできないし、

 妊娠なんかしたら出産時に死にます」


「後5年は待たないといけないのか~」

「先輩・・・やる気まんまんっすね・・・俺先輩としたくないんですが

・・・」


「それと先輩っていうの雰囲気が崩れるから、おにぃちゃん♪と呼びなさい」

「・・・」


「おにいちゃん♪ それだったら、まーちゃんのことお嫁さんにしてくれる?」

「はぁ? 誰が?」


「あんたな! 俺をおもちゃにして捨てる気かよ! そっちがその気なら

 ストーカーしてやっからな!」

「バカ言うんじゃねぇ! 会社で散々俺に迷惑掛けて面倒見させた上に

 更にお前の面倒見ろとか! いくら何でも都合が良すぎるわ!」


「おにぃちゃん♪ そんなこと言わずに、まーちゃんのこと一生、一生

 面倒みてよ~♪ ご飯食べさせてぇ。いっぱい赤ちゃん産んだげるよ~」

「だが断る!」


「いいっすよ、先輩がその気なら先輩から搾取した精液を膣に封入して

 先輩の子供を妊娠してやるっす」

「さすがにそこまでされるのは引く!」


「先輩の子供男の子かなぁ~女の子かなぁ~?」

「まじでやめろ!」

「じゃあ、俺のこと面倒みてくださいよ!」


  異世界生活二日目、幼女に脅されるという意味不明な状況に陥り

 いきなり頭を抱える俺だった。少し調子に乗りすぎたか? しばらく

 ここに滞在して機会をみてこいつは捨てていこうと心の中で誓うのだった。


  ラピスの件といい井岡の件といい、全然俺懲りてねぇな!  

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