第20話 うちへおいで
【うちへおいで】
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□■□ 括弧から
おれは食堂からアメリアの部屋に向かう途中で記憶の流入を感じた。
新たなるアイテムバック、無限空間
現時点でロックされているが、解除方法もちゃんと頭の中に入ってきていた。
アイテムバックは最初にイメージして名称を決めて呼称することで名前が決まることが分かっていたので現在のアイテムバックと区別するためにアイテムボックスとした。
開けてみると簡単に空いた。
パスワードなどの設定は無かった、魔力の質を検知して開くって事は遺伝する?、いや、そもそも生まれ変わりなら血縁関係すらないかもしれない、ってことは遺伝と言うよりは生まれ変わりだから質がおなじと判断した方がよさそうっだ・・・
ま、仕えればどっちでも良いんだけど。
中を確認する為にリストを取ってみると、まあ、有るわ、有るわ、魔獣の素材から武器、金貨、白金貨に至っては8000枚あった、他にも大量の金貨、銀貨があった。どうやら貨幣の類は以前からと変わってない様なのでこれは有り難く使わせて貰おう。
武器も購入を考えていたけどこれで購入の必要は取り敢えず無くなった。
今度は無限ボックスのを開けてみた、こちらにも大量の素材があったが、特に金のインゴッドはすごかった60tを超えていた、どうやって集めたのか不思議だ。
白金は30t以上あった。
無限空間の中の机の上に手紙が置いてあった。
この手紙を見ている者がいるとすれば恐らく俺の生まれ変わりだろう。
中身を見ると、年を取るにつれて余った資産を資源に替えて残した、机の前にあるゲージはガソリンで約200t、軽油が200t、状態保存の魔法を掛けていないので劣化はしてないはずだ、有効に活用して欲しい。
俺の生まれ変わりなら俺に似ているだろうから同じ失敗はして欲しくない、何でも自分でしようとするな眷属は沢山作れ、各分野はその眷属に任せるのだ、同じ轍を踏まないで欲しい。
俺の生まれ変わりの者の為に残しておく。
うーん、耳が痛い言葉だ、眷属は1,2人しか作るつもりは無かった全然足りないだろう。少し思い直さないと行けないのかも知れないと思った。
思わぬ資産を手に入れて、今後の活動方針を変える必要が出てきた。
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アメリアの部屋。
「さて、お待たせしました。皆準備はできた?」
「は~い、って言っても何の準備もしてませんけど・・・」
「だいじょうぶ、ここから俺の部屋に直接飛ぶから、お昼はちょっと遅くなるけど向こうで食べようと思うけど、我慢出来なそうならこっちで食べていっても良いけど」
「向こうでたべたいで~す。」と3人がハモった。
皆さん、一様に元気が良い。
「じゃ、みんな俺にふれてくれ・・・」
リネーネ様はそっと俺の手を握ったかと思うと結構力が入ってきた。アメリアは反対側から腕を組んできた、う、うでに、当たってるって、ここで緊張させてとんでもないところに飛んだらどうするのよ?
ソフィーは後ろからもろに抱きついてきた。この子、アメリアより大きいんだよなぁ・・・
何勝手・・・そりゃ、希望だよ。
「「「「「俺は転移した。」」」」」
□■□ リビングに付いた。 □■□
「へぇーここがシロちゃんのおうちなの?、何かうちと雰囲気が全然違うのね。」
「ねぇ、ねぇ、おうちの中、見て回って良い?」
「いいよ、アメリアのいえの10分の1も無いから直ぐに見終わるけどね」
3人で、ぞろソロと、家の中の探索に出かけていった。
しかし皆、見事に日本語に変換されてるのはスキルでも付いたのかな?
「何か分からない物が一杯あるね。」
とにかく街に出るには服を何とかしないと行けないな、アメリアのワンピはまあ、許容限度内だろう、でもリネーネ様のロングドレスは完全に浮いている。リネーネのアウトだなぁ・・・
リネーネはちょっと大きいが美恵子の服で何とか一時しのぎになるだろう。
問題はリネーネ様だな、美恵子のでは入らないだろうし、奈津のを勝手にあさるのも気が引けるが緊急事態だから電話して了解をとるか?
「ピッ、ガチャ」
あれ、誰かは入ってきた?、泥棒か?
「ただ今~って、誰もいないかぁ、久志は明後日何時頃かえ・・・」
「あれ、久志もう帰って来たの?」
なんと、奈津がかえってきた・・今日は仕事のはずだろ・・・
ま、ちょうど良かったんだけどね。
「うん、ちょっと変更があって、急遽帰って来たよ」
「あれ、誰かいるの?」
「あぁ、向こうの人を事情があって連れてきた。」
「ちょっと、こっちに来てくれるか~」
「いま、珍しがって部屋を探検中みたいなんだ・・」
奈津はちょっと緊張した面持ちだ・・・
「心配無くて良いよ、気軽な人ばかりだから・・・」
「そ、そうなの?、異世界の人よね。」
「おまえさぁ、これから行くんだろう、ここで緊張してどうするよ。」
「家主として堂々としてろ!!」
「えへっ、私家主なんだ・・・」
奈津はそう言われたことで、顔がにやついている.
「もちろん、名義は俺のだがな、今は俺とお前の家だろ」
「うん」
奈津はとびっきりの笑顔で答えている。余程嬉しかったのか?
奈津も案外チョロいのかも?
「取り敢えず、紹介するよ、左からリネーネ様、アズガルド辺境伯夫人だ、その娘のアメリア様で俺の主人でもある。ソフィー様、リンデール公爵家の娘さんだ」
「今回都合が合って、うちに遊びに来たって訳だ・・・」
「久志、まさか、みんな眷属候補って事は無いよね!」
「おい、おい、リネーネ様は人妻だぞ、それにソフィー様は今日合ったばかりだ・・・」
「眷属化の話は誰にもしていない。」
「シロちゃん、眷属化ってなに?」
「うん、その辺は帰って来てから夜にでも話す、今は準備して昼飯でも食いに行こう」
「それから俺のフェンリルの姿は『シロ』って呼ばれてる、で、この姿の場合は『ルーカス・ハミルトン』でアメリカ人だ、そして(人化)この姿が『篠崎久志』で日本人だ、格好によって名前が変わるのでみな、宜しく」
みな口を開けたまま、驚いている・・・流石に驚いた様だ・・・ま、驚いたよな。
「さて、遅くなったけど彼女が奈津、今一番の眷属候補です。眷属については希望者に夜にでも話すので今は長くなるので聞かないで・・・」
「奈津です、2日ほど前から一緒に住んでます、と、実泊1日だけど、無理矢理押しかけてきました。久志は押しに弱いので・・・」
「そんなことは良いから奈津、リネーネ様に何か適当な服を貸してやってくれないか?、それとソフィーには美恵子のが多少は大きいだろうが何とかなるだろう。
「では、お二人はこちらでどうぞ!」
奈津は二人を着替えさせに行った。着替える必要の無いアメリアはそのまま残っている。
「シロ、うぅん、一体どれが本体でなんと呼べばいいの?」
「さっきまでの銀髪のが大本になる、後のは変化って事になるから名前はルーカス・ハミルトン
かな?」
「そっかぁ、じゃルーカスって呼んだ方が良いのかな?」
「別にどっちでも良いよ。」
アメリアは如何した良いのか悩んでいる様だが・・・決まった様だ・・・
「様はその時の状態の時の名前で呼べば良いって事ね。」
「あぁ、十分だよ。」
「ここもの凄く高いところなの?」
「そうだね、24階だからまあ、高い方といえるとおもう。」
アメリアは窓から見える景色を見てその高さに驚いていた。
「こっちの人は高いところに住むの?」
「そうでも無いよ、都市部だと土地が足りないから家を上に積み上げたかたちになっていったんだよ、田舎の方に行けば一戸建てが普通にある。」
人ってそんなに高いところに住めるのかなぁって・・・
どうやら着替えが終わった様だ、ソフィーが一番にやって来て、その後からリネーネ様と奈津がやって来た。
「用意出来たわよ、行きましょう。」
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2018/09/05:誤字、脱字修正しました。
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