壱ノ不思議 廊下の怪(4p)
「雪絵お姉さん、私、もう中学生よ! 一人で来たのよ」
私は自慢気にそう言った。
私も今年で中学一年生。ママに頼らなくても独りでおばあちゃんの家へ行くぐらいの事は出来るのだ。
「え、一人でここまで? あら、そうだったの? それなら連絡してくれたら駅まで車で迎えに行ったのに。ここまで随分歩いたでしょ?」
「うん、歩いた。でも大丈夫、若いから疲れなかったわよ」
私がニヤリと笑いながら言うと、雪絵お姉さんもニヤリとして「それは良かったわね」と言った。
「荷物は置いて、おばあちゃんに挨拶してらっしゃい。その後で、早紀ちゃんの使う部屋を案内するわ。おばあちゃんの部屋、分かるわね?」
おばあちゃんの部屋は、確か、玄関から伸びる、この廊下の突き当たりのはずだ。
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