穴
岸本何某
第1話
子供の頃の事だ。
私は小箱を見つけた。それには小さな覗き穴があった。
覗いてみると、顔が見えた。
蠢く亡者達が寄り集まって形成された顔……。
真っ暗な空間に茫と浮かんだその口元には、仏像のような微笑がある。
何だか畏ろしくなったので、すぐに小箱から目を離した。
引っ越しを繰り返し、今では小箱がどこにあるのか杳として知れない。
穴 岸本何某 @Volex
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。穴の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます