個人的おすすめ作品ベスト３

１位　パラダイス・メーカーオラが村ぁ平和

２位　天華無敵!

３位　仙・龍・演・義開演! 仙娘とネコのプレリュード

　１位の「パラダイス・メーカーオラが村ぁ平和」は過去に大きな災害がありディストピアになった世界に一か所だけ平和な村があるお話。主人公はその村に迷い込み、その村人のやさしさに触れていきます。全体的にほのぼのした雰囲気で話が進みますが、その裏では暗躍する人物も。新人賞の第一巻としてはまさかの４００ページ越えの作品。なかなか読みごたえがありました。

　２位の「天華無敵!」はファンタジーの世界で遺跡を探検して回るヒロインのお話。冒険小説のお手本のようなストーリーなので、冒険小説を書きたいと思っている人にはぜひ参考にしてほしいと思います。文明はある程度発展しているようで、携帯メールなどの機器も登場していました。SF風味のあるファンタジーってところでしょうか。

　３位の「仙・龍・演・義開演! 仙娘とネコのプレリュード」は異世界から転移してきたヒロインと自称魔人の黒猫の物語。ヒロインは世界の異変を止めるべきやってきたのだが、黒猫を狙う刺客も現れて……。見た目は若いのに「ババア」と言われると怒るヒロインはキャラが立っていて面白かったです。実年齢は何歳なんでしょうかね……（ぼそり）。

その他の作品の感想

「ISON -イソン-」：拳銃をぶっ放して戦うアクションラノベ。意外とこういう拳銃を武器にして戦うラノベは少ないような気がします。貴重な一作かも？

「マテリアル・ナイト少女は巨人と踊る」：スケールの大きなファンタジー小説。古代兵器を巡る闘争に手に汗握る展開の連続です。

「王国神話空から降る天使の夢」：偶然「拾った」ヒロインと王子の主人公の物語。これはジャンルは何になるんだろうか？　ラブコメに近いけど、シリアスが強いです。ファンタジー系の恋愛小説が一番しっくりくるでしょうか。

総評

　今回はシリアス要素が強い作品が多かったです。個人的にはコメディもある程度入っていてくれたほうが読みやすいのですが、こういうシリアスばかりの年があってもいいかもしれません。この年のファンタジアにはシリアスのいい作品が集まったのでしょう。大賞こそは出ませんでしたが、合計六作も本になっているはなかなかすごいことだと思います。