第10回MF文庫Jライトノベル新人賞

個人的おすすめ作品


1位 Y〈ヨグ〉の紋章師




 1位の「Y〈ヨグ〉の紋章師」は紋章術と呼ばれる特殊能力を使ったバトルファンタジー。その練られた設定と複雑に絡み合ったストーリーは最優秀賞を獲得するだけのことはあるなと思いました。

 キャラとしては教官がいい味出してましたね。いや、もう教官が主人公と言っても過言ではないでしょう。それほどすばらしい教官でした。

 ストーリーに関しては色々と語りたいことがあるのですが、ネタバレになってしまうので自重します。気になる人は読んでみましょう! きっと驚く展開が待っているはず。




その他の作品の感想


「逃奏劇リアクターズ」:ラブコメを目指した異能バトルです。主人公はラブコメ主人公になろうとするのですが、どうあがいても異能系バトル小説の主人公でしたね。異能は陰陽道を基本としていました。


「イケニエハッピートリガー」: 世界を救うには一人の少女を殺さなければならない。しかし、その殺し方とは少女を幸せにすること。そんな少女のいる異世界にやってきてしまった主人公。少女を幸せにすればいいのか、不幸にすればいいのか、そんな小説です。


「ひとりで生きるもん!」: まさかのタイトルやあらすじからは読めなかった漫才ライトノベル。文化祭で発表する漫才のために主人公とヒロインが奮闘します。タイトルの意味はラストにわかることでしょう。




総評

 今回は受賞作が四作ということでオススメは第一位だけを選びました。その中で「Y〈ヨグ〉の紋章師」はストーリー、設定、キャラととてもよくできていたと思います。

 今回の受賞作で思ったことは文章があっさりしているものが多いなということでした。ガガガ(小学館ライトノベル大賞)は文章がかなり濃密な印象でしたが、MFはあっさり目の文章が好みなのでしょうか。思えば今までのMFの受賞作もそんなような気がします。

 今まで読んだ受賞作から考えると、


あっさり→GA、ファンタジア、MF

こってり→電撃、ガガガ


 こんなイメージでしょうか。

 絶対そうとは言えませんが、ある程度の指針にはなるかと思います。自分の文章があっさりかこってりか考え、それによって応募するレーベルを決めるのもいいかもしれません。器用な人は応募するレーベルによって文章の書き方を変えるのもありでしょう。

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