第11回MF文庫Jライトノベル新人賞

個人的おすすめ作品ベスト3


1位 ざるそば(かわいい)

2位 ダメ魔騎士の英雄煌路

3位 天牢都市〈セフィロト〉


 1位の「ざるそば(かわいい)」はとにかくざるそばがかわいかったです。あと月見そばもかわいかったです。ざるそばもいいですけど月見そばも捨てがたいですね。

 話としては麺類による魔法少女ものとでもいうのでしょうか、とにかく言葉で説明するのが難しい内容でした。これは読んでみなければ伝わらないことでしょう。

 とにかくツッコミどころが満載で、読みながら何度ツッコミを入れたかわかりません。ツッコミに自信のある人にオススメ。


 2位の「ダメ魔騎士の英雄煌路」はやる気もなくて戦っても卑怯な手段ばかりの主人公がヒロインたちに翻弄されながら次第に英雄になっていく物語です。

 初めは主人公のダメさ加減に笑い、後半はシリアスな展開に胸をドキドキさせることができるでしょう。

 っていうか、主人公がダメになった理由は妹のような気がする。


 3位の「天牢都市〈セフィロト〉」は空中都市というロマンの塊のようなところが舞台になった物語です。読んでいると作者の空にかける想いが伝わってくるようでした。

 ストーリーとしては空から降ってきたヒロインの女の子を助けたことにより物語が動き出します。もうとにかく空ですね。空が好きな人は読むべきでしょう。




その他の作品の感想


「ギルド〈白き盾〉の夜明譚」: ギルドというファンタジーの世界に経理という概念を注入した一作。ただ強いってだけじゃ生きていけないんだなって思わせられた小説です。


「俺と魔物の異世界レストラン」:魔物と人間がまぜこぜになって生活をしている世界。人間である主人公が魔物たちのレストランで働きながら四苦八苦する小説。ファンタジーの世界でも働くって大変なんだなって思わせられる一作ですね。




総評

 今回はとにかく「ざるそば(かわいい)」にすべてを持っていかれたような回でした。あれはすごい(語彙力低下)。

 それ以外はファンタジー要素が強めでしたね。ラブコメ要素も入っていましたが、今回はどれも大なり小なりファンタジーが絡んでいたような気がします。他の回の作品と見比べてみますと、過去作はラブコメ要素強め、そしてこの回前後はファンタジー色強め、近年はそのハイブリッドという感じでしょうか。過去作のほうはまだ読んでいないのでタイトルからの推測ですが。

 2015年というと異世界転生やらファンタジーが強かったころですからその影響があったのかもしれません。

 今後はファンタジーから脱却していくのか、それともファンタジーもMFの特色の一つとしていくのかは要注目ですね。

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