第9回小学館ライトノベル大賞

個人的おすすめ作品ベスト3


1位 埼玉県神統系譜

2位 あの夏、最後に見た打ち上げ花火は

3位 飽くなき欲の秘蹟


 1位の「埼玉県神統系譜」は埼玉県を舞台にした神社のお話。主人公の家でもある神社は倒産寸前の神社であり、その倒産を回避するために主人公のもとにヒロイン兼神様がやってきます。その神様は神社に来てくれた人々の願いを叶えることで信仰心を回復しようと主人公に持ち掛けるのがこの物語の始まりでした。

 基本的に主人公がだらしない系の主人公なので神様とのボケとツッコミが面白かったです。ちょっとした推理要素もあり、そこらへんはガガガっぽいなぁと思って読んでいました。

 女の神様が好きな人におススメ?


 2位の「あの夏、最後に見た打ち上げ花火は」は記憶喪失の少女と少年との青春ラブストーリー。中学生という思春期真っ盛りのひと夏の恋物語は甘酸っぱくて読んでいて微笑ましく思いました。SF要素もあり、これまた推理する楽しみもある小説です。

 SF系青春ラブストーリーが好きな人におススメ!


 3位の「飽くなき欲の秘蹟」は異能系の小説ですが、バトルがほとんどありません。そんな珍しい異能小説です。

 主人公は人々の中に存在する異能を売り買いする商店でアルバイトをしています。そこで様々な人と出会い、異能を売り買いするために奔走するのですが、そのために困っている人を助けることになることもしばしば。

 出てくるキャラクターもみんな個性的で面白かったです。




その他の作品の感想


「撃戦魔法士」:バトルファンタジー。特殊能力が普通の世界で特殊能力が使えない青年が主人公の物語。可愛い女の子いっぱい!


「クロスワールド・アルケミカ」:こちらもバトファンタジー。異世界から来たヒロイン一号と同級生であるヒロイン二号と一緒に特殊能力のもととなる謎を解明していく物語。みんなはどっちのヒロインが好きですか?




総評

 相変わらずガガガは現代ものが強いなと思った回でした。バトルファンタジーものも受賞していますが、私が読んだ感じですと他のレーベルの受賞作との差異はそこまで感じられませんでした。

 しかし、現代を舞台にした小説はガガガらしい尖った設定の小説が目立ちました。「埼玉県神統系譜」などは神様と一緒にお悩み解決だけでよくあそこまで面白く作れたと思います。ガガガに現代ものを投稿する際には他のレーベルとは一味違った設定を考えるといいのかもしれません。

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